日刊よもやま話287
昨日、内村鑑三の「代表的日本人」という、明治40年頃外国人向けに英語で書かれた伝記のことを書きました。
もう1冊、昨年末から今年はじめにかけて読んだ本に「大人のための偉人伝 (新潮選書)」木原武一 という本もあわせて読んでいました。
私が求めたのは、続 大人のための偉人伝 (新潮選書) の方でした。
ヘンリー・デイビッド・ソロー、ウィリアム・モリス、トルストイ、マルクス、フランクリン、ルソー、モンテーニュ、レオナルド・ダ・ビンチ、福沢諭吉 の9人が選ばれています。
著者の木原氏が好みで選んだという9人。
彼らとの付き合いはもう30年以上に及ぶとのこと。
著者はあとがきでこう述べています。
「いったん興味を持った人物にたいしては、歴史上の人物であれ身近な人物であれ、執念がいつまでも持続するタイプだと自認する。
人数から言うと、身近な人間よりもむしろ、遠い異国の百年、二百年前の人間に惹かれることが多いようだ。
~中 略~
こうして、ながいことつきあってくるうちに、これらの人たちなどが、いわゆる「私の尊敬する人物」ということになるのかもしれないと気づいた。親しい人を尊敬できるというのは幸福なことである。」
人に興味を持ち、知ろうとし、いつのまにか付き合いが長くなり、尊敬に至る。
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私も、年末からのいくつかの伝記との出会いの中で何人もの偉人たちと出会いましたが、中でも興味を持ち、これからたくさんお付き合いしたいという人を持つことができました。
二宮尊徳、中江藤樹の二人です。
どちらも「教育」という世界で生きさせていただいている私にとって大変重要な示唆を与えてくれます。
昨日は、少しでも二宮尊徳のことばを直に知りたいとの思いから二宮翁夜話を求めてきました。
これは福住正兄(ふくずみまさえ)という、二宮尊徳に師事した人が直接翁から聞いた話を「如是我聞」のように書き記したもので、二百数十編の短い文章からなっています。
6月の読書のリストに入れました。読み終えるのを楽しみにしています。
ここからきっとまた何かとつながっていくだろうと思います。
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教師という、人様を教育するという大事な任務を授かった私たちは、優れた人のことをたくさん知り、尊敬できる人をたくさん持っておきたいものだなと思います。
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