「やっぱり続かなかったか・・」
そんな言葉を自分に向けて、がっかりしたことのある人って、きっと多いと思います。
若い頃の僕もそうでした。
手帳を買っては数日で白紙になり、習いごとを始めては何日かで放置。
新しいことを始めたときのワクワクと、そのワクワクがおわった後、また放置してしまう自分へのがっかり感。
それを何度も繰り返してきました。
僕は教師だったので、同じ傾向の子どもたちを応援する立場でもありました。
自分もできないのに、そんな子どもたちに何をしてあげたら継続ができるのか回目見当がつきません。
でも、あるときふとついて出てきた言葉がその後の僕の30年を変えました。
それは「3日でやめても、また始めれば続けたことになるよ」という言葉。
子どもたちにその言葉を言ったときのことは今でも覚えています。
あの子どもたちを担任していたのは、1986年でした。
子どもたちに言葉を投げかけながら、自分自身が救われた気がしたのでした。
その後、僕自信も、継続できるようになりました。そして、「3日でやめても」は「三日坊主でも」に変わります。
「三日坊主を何度も繰り返してるって、逆にすごいんじゃないか?」
そのように思い始めた僕には、「三日坊主」はネガティブな言葉じゃなくなっていました。
むしろ、「何度でも始められる自分」という、ポジティブな言葉になりました。
ぼくはそれを「三日坊主リピーター」と名付けました。
何度やめても、また始める。
それこそが、続けるための本当の力じゃないでしょうか。
目次
継続に必要なのは「意志」じゃなくて「戻る力」

継続という言葉には、なんとなく「止まらずにずっと続ける」というイメージがありますよね。
たしかに、毎日コツコツ続けられる人はすごいし、尊敬します。
でも、その人達だって、何らかの理由で毎日続けていたことができないこともあると思います。
その時は、「継続した」と言えなくなるのでしょうか?
もし、その人は「継続とは、一日にも途切れずに行い続けることである」と定期付けていたのなら、風で休まなければならなかった日、その人は継続できなかった自分に絶望してしまい、また一からやりなおすことになるのでしょう。
でも、考えてみれば、「一日も休まなかったこと」自体に価値はありません。
続けることで何をなし得たか、に価値があるわけです。
大事なのは、休んでもまたその先を続ける力です。
やめても、またやればいい。
止まっても、戻ればいい。
「一日も休まずに」ができなかった自分を責めるのではなく、また始めることができた自分をほめてやるべきです。
それは、「戻る力」とでも言うべきものでしょう。
「戻る力」がある人は、ちゃんと進んでいます。
たとえ何度止まったとしても、「また始める」ことができる力を持つ人は、前に進んでいくことができます。
何度もやめてきた。そして何度も戻ってきた

子どもたちに劇的な話をした1985年のあの日以来、40年の時間が流れました。
その40年間、僕は何かを始めてはすぐに飽きて辞めました。
これは自分の生来の傾向なので治りません。
あれこれ手を付けてしまうマルチポテンシャライトなので、悩み続けてきました。
しかし、悩む必要はなかったんです。
だって、一度やめたことも、何度も戻ってやり直す、ということをし続けていたからです。
このことでできるようになったことは多いのです。
たとえばこのブログ。
2008年の12月の開設以来、書いては止まり、止まってはまた書き、あるときは3ヶ月くらい書かなかったというようなことも何度もありました。
でも、そのうちまた戻って書き始め、それを何年も続けています。
気づけば、もう20年近く続けることができているのです。
「止まったけど戻ってきた」の繰り返しだったからこそ、このブログは20年間ありつづけたのです。
その結果、20年という重みがこのブログに価値を与え、そのことで僕にはさまざまな良いことが起こりました。
この経緯は、「50歳からのブログ運営戦略」という本に書きました(右のサイドバーにリンクがあります)
Kindle本の出版もそう。
2冊目まで出したあと、あまりの読んでもらえなさにやめてしまいました。
しかし、5年後にまた戻ってきて書き始めたのです。
それからすでに30数冊の本を書きました。
「続いた」というより、「戻ってきた」結果として、これらのことは積み重なっていったのでした。
三日坊主は、好奇心の証でもある

そもそも、三日坊主になるというのは、それだけ「始めてみたい」という気持ちがあるからこそです。
好奇心や、試してみたいという衝動は、とても自然で、豊かな感覚だと思います。
何かを始めるたびにワクワクする自分。
やってみたくなる自分。
それは、まだ成長したい、変わりたいという小さな芽が心の中にある証拠なんですね。
たとえ飽きても、やめても、また次のタイミングでその芽は出てくる。
それって、素晴らしいことじゃないですか。
三日坊主リピーターのすすめ
だからぼくは、ブログでも本でもこういい続けています。
「三日坊主? 上等です」
「三日坊主リピーターになればいいんです」
やめてしまったことを恥じるより、
もう一度やろうと思える自分を大切に。
それが「継続」です。
三日坊主を10回繰り返したら、30日分やったことになります。
僕みたいに、Kindle出版を5年間やめていても、戻って書き始めたことで、ぼくはずっとKindle出版を継続していることになっているのです。
継続って、毎日続けることではありません。。
やめても、戻る力があることが継続のちからです。
だから、三日坊主でを続ける「三日坊主リピーター」になればいいんです。
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