正解を出す力にもはや価値はない〜「ニュータイプの時代」 一読後感想

話題の「ニュータイプの時代〜新時代を生き抜く24の思考・行動様式」を買ってきたので、ざっと全てのページをめくりました。

その上で、まず第一読目のザッピングで心に残ったところをまとめます。

山口周という人

この人は、私にとって深い意味を持つ人です。

私が実践している「20冊並行読書」を提唱した人です。

20冊どころか100冊ほど並行して読まれているとのこと。

もちろん時間的に同時並行ではありません。

いつでも読めるように手に取れるところにスタンバイさせておく本が100冊という意味です。

100冊ズラッと並べておくと、隙間時間ができてさて何か本を読もうとしたときに、読む気にならずに辞めてしまう確率がぐんと下がるそうです。

僕の場合はそれが20冊というわけです。

そんな読み方をして一体どうするんだというと、その目的は「至高の一冊に出会うこと」となります。

至高の一冊に出会うために大量の本に目を通す。

私はこの考えに共鳴し、20冊並行読書を始めました。(詳しくは次の記事をご覧ください)

心に刺さった項目

それでは,一読後,心に残った点について述べたいと思います。

この本は,思考・行動の在り方をオールドタイプとニュータイプに分け,これからの時代を生き抜き,創り出していくための考え方を述べています。

与えられた問題から正解を探すオールドタイプ 問題を探し提起するニュータイプ

欧米の文化を見て,もっとこうであってほしい,という問題と現状とのギャップからいくらでも問題,課題をもってこれたかつての日本では問題解決能力が大切でした。

しかし,問題解決能力がもてはやされる時代は終わったと著者はいいます。

世の中に,「もっとこうしたい」という問題が希少になったからです。

ものにしても,サービスにしても,あらゆるものが工夫されつくして,些末なバージョンアップが繰り返されているだけになってきています。

解決する問題がないのに,解決型ばかり大切にしていても,その能力を使う場面がなくなっていく。

それよりも,問題を探しだしてくる人間が求められているのですね。

教育現場で以前からよく言われていたことに,算数の問題の違いがあります。

ある国では,正解が5になる問題はなんですか,と問うことがよくあるのに対し,日本では 2+3はなんですか,と問うことがおおい。

与えられた問題の解決能力が重視されている例として挙げられるんですね。

その外国にしても日本の問題にしても一概にそうとは言えないのですが,考え方としては参考になります。

問題を見つけてくる人間というキーワードは大切にしたいものです。

未来を予想するオールドタイプ 未来を構想するニュータイプ

未来は原理的に予測できないと著者は言います。

人口の増減ですらあてられない。

そんなあたらない未来予測に適応するために行動しても最悪の場合身を滅ぼしてしまいます。

それよりも,「未来をこうしたい」と構想してそのために行動するという考え方が求められています。

目標を与えて管理するオールドタイプ 意味を与えて動機づけるニュータイプ

多くの目標管理がそのようになっています。

自分はその目標を達成するために何をするかを細分化して達成目標を報告し,上司がそれを管理します。

それに対して,ニュータイプの上司は,「意味」すなわち,その目標を達成するとどんなよいことがあるのかというストーリーを示します

そのことで,モチベーションを引き出し,部下の行動に結びつけるのです。

コーチングの考え方です。

「役に立つ」ことにこだわるオールドタイプ 「意味がある」ことを考えるニュータイプ

役に立つ製品を開発しようとすれば,正解はひとつしかないので,多者競合し,勝者の総取りになります。

しかし,意味があるものをつくりだせば,そのような製品は多様化します。それぞれが差別化され,それぞれの場で勝つことができます。

例として挙げられていた車の話がおもしろかったですね。

イタリアのスーパーカーは,やたらとすごいエンジンを積んでいるのに走る道がなくて燃費が恐ろしく悪かったり,二人乗りが多く,荷物を載せたり家族で乗ったりする役には立ちづらいなど,「役に立たない」ポイントの大売り出しのような製品です。

しかし,みんなこぞって買います。「ランボルギーニやフェラーリにのる」という人生にとっての意味を買っているわけですね。

その点,「役に立つ」という点では優れている日本の車ですが,「移動手段として役に立つ」という機能の価値でうれているわけで,それよりすぐれたものが出ると売れなくなるというわけですね。

意味があることを考えるニュータイプになりたいですね。

どうやるか(How)を示すオールドタイプ 何を,なぜやる(What Why)かを示すニュータイプ

人間は,何のために何を達成する,という目的がないまま仕事をさせられると崩壊してしまうという話が述べられています。

「やれ!やれ!」といって働かせても,目的を達成した向こうにあるよそや意味がわからないままでは,モチベーションも工夫も生み出せません。

目的と目標の話でよく出てきますが,「それを達成する意味は何か(What,Why)」ということを明らかにすることは,継続意欲を左右します。

コーチングにおいても,とても大切な要素となっています。

リーダーとして,どんなよさをつくりだすためになにをやるのかを示すということは大切なこととされていますが,オールドタイプの人が上にいる部署では,なかなか成果があがらないでしょう。

論理に頼るオールドタイプ 直感も用いるニュータイプ

エビデンスは大切です。

エビデンスがあれば,それを信じて行動することができるからです。

ところがエビデンスという巨人の肩にのってさらに遠くを見るときには,それまでの論理だけでは役に立ちません。参考にはなるかもしれませんが,その枠から飛び越えることができないですね。

その中でうろうろしてしまうオールドタイプに対して,直感を使うことができる力が求められているわけですね。

量的な向上を目指すオールドタイプ 質的な向上を目指すニュータイプ

日本では,数字の増減を指標とした向上を考えることが一般的です。

しかし,量的な拡大を繰り返していると,だんだん成果にありがたみが感じられにくくなっていくわけですね。

ぐんぐん右肩上がりに伸びていた時代はそれでよかったのでしょうが,現代では,質的な向上を大切にする時代になっています。

意味を創り出すことが大切な時代において,意味は量的指標では測れないという言葉が印象的です。

一つの組織にとどまるオールドタイプ 組織を越境するニュータイプ

幕末の坂本龍馬を思い出します。

藩という組織を超えて,新たな価値を生み出した,まさに当時のニュータイプですね。

組織を超えることで生み出される価値があります。

今いるところで踏ん張るオールドタイプ ポジショニングを変えるニュータイプ

終身雇用が難しくなっている今,むしろ自分のキャリアのために転職をして市場価値を高めていくことの価値が言われ始めています。

例として,ノーベル賞受賞者の山中信弥氏のキャリアについて述べられています。手術が向いていないと感じて,別の学科に再入学,そこでも挫折しアメリカでゼロから別の勉強を始める。帰国後もゼロから新しい勉強を始める。

だれもやっていないチャレンジで,できなければ科学者をあっさりやめて町医者をやる。

次々にポジショニングを変えていったことで,ノーベル賞につながりました。

日本では,次々にやることを変えることはあまりすすめられたことではなく,石の上にも三年,続けることで将来の成果を出した人がもてはやされる傾向があったように思います。

そうでないひともたくさんいるということですね。

自分が輝ける場所を探し続けるのもいいのです。

命令に駆動されるオールドタイプ 好奇心に駆動されるニュータイプ

「また何かはじめた」の私はニュータイプですね。

やった!

綿密に計算し粘り強くおこなうオールドタイプ とりあえず試しだめならまたためすニュータイプ

例として,Amazonの撤退事業リストがあげられていますが,いやはやすごいものです。

ページの上から下までずらっと並べられています。

トライアンドエラーの先に,成功を見つけるやりかたですね。

「とりあえずやってみろ!」という上司になりたいものです。

いやはや,まだ目から落ちる考え方がずらりと挙げられています。

ひとつひとつ,どれも膝を打つものばかりですがここまでにしておきたいと思います。

参考までに,私のメモを掲載しておきます。

うばい,独占するオールドタイプ 与え共有するニュータイプ

サイエンスに依存するオールドタイプ リベラルアーツを活用して構想するニュータイプ

経験に頼ってマウントするオールドタイプ 経験をリセットして学習を続けるニュータイプ

空気を読んで忖度するオールドタイプ オピニオンを出し,エグジット(脱出)するニュータイプ

肩書や立場によって行動を変えるオールドタイプ フラットに行動するニュータイプ

専門家の意見を大事にするオールドタイプ 門外漢の意見を尊重するニュータイプ

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