「徒然草」を読んでいると,彼もまた「書かざるを得ない人」であったという思いを強くします。
「徒然草」は,何か,決まったテーマで筋の通った著作ではなく,本当に日ごろから思い感じていることを,徒然に書き記したものです。
「だから何!」みたいな本の数行の段もあります。
これなどはTweetのようなものでしょう。
徒然草はどのような書かれ方をしたのでしょうか。
それはおいおい調べていきながら,ここでは,兼好法師が今の時代に在ったら,絶対「兼好ブログ 徒然草」を独自ドメインとってWordPressで書いているに違いないという観点から,いくつかの段を選んで,ブログ風に書いてみました。
[st-kaiwa1]もう,とりとめもないことばかりで,本当に徒然です。[/st-kaiwa1]
[st-kaiwa2]こんなのが243段もあるんだから,まさにブロガーですよ。[/st-kaiwa2]
※これは,現在noteで,一つの作品として追記しています。noteは作品として発表できますので,このような創作物をつくるのにいい媒体です。
プロローグ
じっとして何かしないではいられない。
それで日がな一日PCの前に座って,心に浮かんでくる何やらとりとめもないものをなんとなく書きつけてみたら,結構はまった。
ちょっと,何かにつかれたみたいな気で,今日からブログ始めます。
ドメインとりました。
WordPressがいいかな,と都の友達がおしえてくれた。どうぞよろしくね。
第一段
それで最初からとばすけど。
この世に生まれた以上,みんなこんなふうにありたいって思うよね。
帝の位はとても畏れ多いのでここで何やらいうことはないけど,ご子孫にいたるまでみんな人間を超越しておられるのは,ありがたいね。
高貴な方々は,えらいものに見える。今は高貴でも,子供や孫になると落ちぶれることがあるよね。それでもなんだか,上品で心がひきつけられる感じがする。
でもね,それより低い身分の人たちは,身分に応じてタイミングよく出世して,どんなもんだいというような顔をしている人いるでしょ?
自分ではえらいと思っていると思うけど,よこからみてて,あんまり感心しないね。
お坊さんくらい誰の目から見てもうらやましくないものはないと思う。
清少納言がブログ「枕草子」で書いていた。「人からは木の端のように思われることさ」って。もっともだよね。
時折いるじゃない。高官に上ったお坊さん。威勢よく威張り散らしているでしょ?
なんだかねえ。えらいとはとても見えないよね。
なんだか,仏の教えに背いてない?
でも,こうした坊さんに対して,すっかり世間をすててしまった人は,まだ見どころがある気がするけどね。
まあ,書いてたら結構な量になったので,これくらいにしよう。
初日からえらいとばしてしまったな。
第2段
昔の聖天子の御代のまつりごとはよかったなあ。
でもそんなことも忘れてさ,近頃は,国が乱れたり,ぼくらが訴えたりすることも何にも気に書けないで,華美三昧で,自分は偉いと思って,思いあがっているような人は,ああいやだいやだ。何も考えてないんだろうな。
「着物,冠,馬,車。手許にあるものをそのまま使いなさい。きれいで贅沢なものをもとめてはならんよ」と九条殿,ほら,あの右大臣・藤原師輔のことさ。彼が遺した戒めにあるほどだ。
順徳天皇が宮中のことなどをお書きになった「禁秘抄」。(Amazonへのリンク)
この中にも「天子のお召し物は,簡素なのをいいこととする」と書いてあるんだよ。
第4段
あの世のことを心にずっと留め置いて忘れないで,仏道に疎遠でないのは,とても上品で心がひきつけられるよね。
ただ,それだけだけど。
第5段
不幸にあって悲嘆に暮れている人が頭を剃るみたいに,この世をはかないものだと悟って仏道に入ったわけじゃなくて,いるのかいないのかわからないくらいに門を閉じて,何を当てにするということもなく人を送っている。
それはそれでいいんじゃないかな。そんな人になってみたいわ。
中納言源顕基は,「流されたところで見る月を,罪もない身でながめよう」と言った。無実の罪で流されたところから月を眺めてみたいということだけど,僕もそれくらい世俗を離れてみたい。
なんか,世俗を離れてみたいなあ。
[st-kaiwa1] こんな感じですね[/st-kaiwa1]。
結構「何それ」みたいなものもあるので,1週間に何段かずつ書き足してみようかなと思ってます。
[st-kaiwa2] どんなものになるやら。[/st-kaiwa2]
続きはnoteで・・・
最初,ここに追記していこうと思ってたんですが,翌週4,5段書いたところでWordPressがクラッシュ。
すべて消えてしまうという惨事に見舞われて,そのご心が折れてしまい,ちょうど1年間放置していました。
ということで,ちょっとプラットホームを変えまして,今後はnoteで追記していきたいと思います。
こちらでよろしくお願いします。
更新履歴
公開:2018-4-29
追記:2019-5-5
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