なんらかの気づきがあってメモした時,それを見返して掘り下げることをしないと死蔵されてしまいます。
たくさんのメモが放ったらかしになり,時間がたってから見ると,なぜそれが心に響いたのかすらすでにわからなくなっているといったことすら出てきます。
メモをアイデアに昇華し,なんらかの生産に結びつけるためには,書いたメモは必ず見返すという過程をふむことは不可欠です。
かといって,時間的に今すぐ掘り下げられないことの方が多いでしょう。
また,むしろ今すぐよりも少し時間をおいて醸成させた方がいいことだってあります。
一体どんなタイミングでメモを見返しをしたらいいのでしょうか。
目次
メモを見返す2回のタイミングとその内容
「メモの魔力」の前田裕二さんと同じように,私も若いころからのメモ魔でありましたので,多くのメモ用のノート類が残っています。
しかし,それを有効利用できていたのかというとまったくそうではありません。
ありとあらゆるノートに,メモが死蔵されています。
活用されなかったのです。
しかし,「メモの魔力」はメモからアイデアへと昇華するフローをうまく説明してくれています。
このやりかたについてはこの記事を参照してください。
「メモの魔力」を読んで①~メモを死蔵させずアイデアへと昇華させる方法
しかし,問題はいつそれを見返し,役立てるのか,ということです。
方法はわかっていても,これができないためにメモは死蔵されていきます。
メモが死蔵されると,活用できないだけでなく,「こんな気づき,何かのアイデアになるのか?」という,メモすることへのリミティング・ビリーフとなってしまいます。
とてももったいないことですね。
そこで,確実にメモを見返す時間を作る必要があります。
私の場合を述べます。
私は、メモしたら二日目くらいまでに見返し、掘り下げておくことを試行しています。
時間がない中でうまく行うために、やりやすいように2段階の見返しを行っています。
きっかけづくりとしっかりとした見返しと言う2段階です。
1回目は,その日の夜のうちに今日のメモを開いて,抽象化のためのキーワードを書いておくこと
2回目は,2日後くらいまでにそのメモを開き,「抽象化」「転用」のプロセスを行うこと。
これをしておくと,書いたメモは死蔵されることなくアイデアへと昇華されると考えています。
[st-kaiwa1]現在始めてから2週間目ですが,うまく機能しています。[/st-kaiwa1]
[st-kaiwa2]詳しく述べます。[/st-kaiwa2]
膨大なメモを見返すハードルを下げる二つの段階
気づいたら,莫大なメモが後から後から積み重なっていきます。
上に書いたタイミングでうまく見返し,処理していかなければ,瞬く間に将来よいアイデアになるべきメモたちが埋まっていきます。
そのためには,メモ→集約→見返しというフローをうまく生活に取り入れることが必要になってきます。
集約から,2段階の見返しにかけて述べます。
集約
1日に1回,夜行います。
わたしの場合は,たすくまに1次メモを書いていますので,それをEvernoteにいったんエクスポートします。
それらから,データとして蓄積するものはEvernoteにそのまま,アイデアにつなげるメモとして抽象化や転用を展開したいものについてはWorlflowyに保存します。
Twitterにつぶやいたものも昨日の分がTwieveにより自動的にEvernoteに送られていますので,それもWorkflowyに集約します。
時間にして,5分もかかりません。
さっさとやります。
手帳に直接書かれている方は,Twitterでつぶやいたものを追記する,という形になると思います。
いったんEvernoteに集めるという作業をしなくていいだけ,アナログの手帳直書きはいいと思います。
見返し1(キーワード)
集約されたメモを見て,
「なぜその気づきがあったのか」
「どんなきかっけ,場所,時間だったか」
「ぱっとひらめくこと」
「何かとのつながり」
などを,時間をかけずにぱっぱと書き入れておきます。
これらのキーワードをいくつか書いておくとあとから埋めやすいですね。
[st-kaiwa1]ここまでを,集約時点で,ひとつの流れの中で行っておきます。[/st-kaiwa1]
これも5分程度で終わらせます。
集約とあわせて10分程度です。
これをしておくことによって,見返すことへのとっかかりができ,抽象化,転用という見返しの本丸にスムーズにつなげることができます。
時間がどうしても取れず,また,膨大なメモが生まれて次の見返し2までいけなくても,ここまでできていればいったん安心できます。
見返し2(抽象化 転用)
[st-kaiwa1]抽象化と転用。
「メモの魔力」の中で大切にされている過程です。[/st-kaiwa1]
[st-kaiwa2]これを行うから,単なる気づきがアイデアに昇華されるのです。[/st-kaiwa2]
以下参照。
メモの魔力を読んで①~メモを死蔵させずアイデアへと昇華させる方法
しかし,これを行うには時間がかかります。
ひとつひとつのメモについて,
「Why?」
「What?」
「How?」
などの視点で展開するからです。
さらに,それが終わったら,
「それを何に使えるだろうか?」
という転用の過程が待っています。
ですから,そのための時間をセットしておかなければなりません。
しかし,そうはいってもなかなか時間はとれませんね。
ですから,時間をわざわざとるのではなく,何かと併用することで時間の効率化を図るといいです。
私の場合は,
[st-kaiwa1]
🍏 風呂
🍏 トイレ
🍏 バス
🍏 ストレッチ[/st-kaiwa1]
この時間は1日の中で必ず行う時間であり,さらにまとまった時間でもあります。
また一人になれる時間でもあります。
私の場合はこの時間に「見返し2」を行うよう,たすくまにもセットしています。
習慣化アプリを使うのも手ですね。
1日に10以上のメモがある場合
私もそうですが,ウォーキングを行った日などは,膨大な量の気づきがメモされます。
20~30を超える日もざらです。
しかし,先ほど述べた,風呂やトイレなどの4つの機会だけではとても見返すことはできません。
それはもう仕方ないです。
[st-kaiwa1]ジタバタしないことも大切。[/st-kaiwa1]
このような仕組みは全部やろうとするとそのうち頓挫します。
見返し1までしておけばいいくらいの気持ちでやることにしています。
かならずどこかで見返す機会はあるでしょうし,キーワードを書いていますから,見返し2へもつなげやすいでしょう。
そういう意味では,見返し2は,見返し1で蓄積したものから選択しておこなうことになりますね。
実際,そうやっています。
[st-kaiwa2]「すべてのメモを見変えずのは無理」と割り切ることで,メモの振り返りは現実的な方法となります。[/st-kaiwa2]
メモをすること自体へのリミティング・ビリーフを消す
メモを死蔵していると,そのうちメモすること自体にリミティング・ビリーフを持つようになってきます。
ビリーフとは,
信念や思い込みなど、日常における行動に無意識に影響を与えているものということができます。
このうち,
「自分の可能性を自ら閉じてしまうような信念,思い込み」
(達成の科学 マイケル・ボルダック」
を,リミティング・ビリーフといいます。
メモをすることへのリミティング・ビリーフとは,何か気付きがあった場合に,
「こんな気づき,何かの役にたつのだろうか。とてもたたないだろう。メモにするまでもないな」
とメモという行動を制限してしまう思いです。
これは,メモを役に立ててこなかった,という負の積み重ねから起こるビリーフです。
書いたメモがどんどん何らかのアイデアへと転用されていくならば,そのようなリミティング・ビリーフは起こらず,目の前の貴重な気付きをメモする機会を失うことはないでしょう。
私も以前はそのようなリミティング・ビリーフからメモを躊躇するようなことが多くありましたが,WorkFlowyという,メモの醸造場所をみつけてからは,リミティング・ビリーフはずいぶん減りました。
まとめます
🍏 目の前にある,将来貴重なアイデアへと昇華するべき事象をメモへのリミティング・ビリーフによってスルーしてしまいアイデア発想の機会を逃してしまわないためには,メモの振り返りを確実に行うことにより,なんらかのアイデアへと昇華することが大切。
🍏 そのためには,メモを見返す時間を確実にとる。
🍏 1回目は,キーワードを書き込む程度でさっさとやる
🍏 2回目は,風呂,トイレなど,もともととらねばならない時間の中でじっくりと抽象化,転用というプロセスを行う。
🍏 それでも処理できないメモもあってもいい,と思っておく。
以上です。
「メモの魔力」関連リンク
「メモの魔力」を読んで①~メモを死蔵させずアイデアへと昇華させる方法
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