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ゼロ秒思考メモにサブツールをつくる
ゼロ秒思考のメモはA4の横書きに手書きで書くと言う、著者が長年の間かけて作り上げてきた約束事としてのフォーマットがあります。また、後からまとめて、ではなく、思いついたらすぐに、というのがよいとされています。
これからゼロ秒思考メモを始める人は忠実にそれに則って行うべきだと本の中で述べてある。私も基本的にはそれにちゃんと従いたいと思っています。
ところがデスクにずっと座ったまま仕事をする人であればよいが、現場であちこち動き回りながら仕事をする人にとっては、思いついたその場で書くと言う事はとても難しいことです。何かを思いついたらその場で、しかもA4に手書きでメモするということにこだわっていると、考えなければならないはずの貴重なネタがどんどん消えていってしまいます。
そこで色々と工夫が必要になる。サブツールをいろいろ準備しておくことです。
私の場合は、薄いメモ帳やiPhone等に考えの種やタイトルを書いておき、後からそれをもとにメモ書きのセッションをするようにしています。
薄いメモ帳
これに書き付けておくことが一番多いです。常に胸ポケットに入っているからです。
一日一回、退勤処理の時、このメモ帳に書かれているtodoや連絡先などをToodledoと同期させたり、メモの母艦たるシステム手帳に転記する作業を行っていますが、ゼロ秒思考メモのセッションを行うようになってからは、それに加えて、セッショのためのタイトルとして薄いメモ帳に書き付けられたメモをアウトライナーに書き出すようになりました。私の場合はWorkflowyです。
【紹介】 クラウド・アウトライナー Workflowy を使って快適に文を組み立てる | 知的生活ネットワーク
これをもとに、後から手書きメモでのセッションを行います。
「薄いメモ帳」についてはこちら
iPhone
iPhoneをタイトルの書き付けとして使う場合は、FasteverやPosteverを使うことが多いです。これらはEvernoteに行くので、帰宅してからの日次処理で書き付けておいたタイトルを拾い上げ、これもWorkflowyなどに書き出しておきます。
書き出さないこともある。Evernoteを見ればいいからです。「ゼロ秒思考」などのタグをつけてほうっておけば、後からいつでもタイトルだけを見つけることができます。
その他のサブツール
よくやるのがTwitterでツイートしておくこと。これもかならずツイエバによってEvernoteに来るし、時にはリツイートされたりお気に入りに入れられたりして通知されるので、Tweetしたまま忘れてしまうということはありません。
ゼロ思考メモのサブツールとしてのアウトライナー
これらのサブツールに加え、今はアウトライナーがゼロ秒思考メモとってとても役立つツールではないかと考えています。
思考の断片を書き出すツールとして
アウトライナーは思考の断片をどんどん書き出していき、それを後から自由に組み変えることができるツールです。思考の断片を最終的に知的生産に結び付けてくれます。
しかし、知的生産に結びつけるだけでなく、ただ、フレーズを書き出していきながら頭の整理をすることもあります。この場合書き出す、ということ自体に意味があります。このような使い方とゼロ秒思考メモが親和性があると考えています。
ロジックツリーそのものとして
また、ゼロ秒思考メモには、もともとアウトライナー的な要素があります。思いついたことをどんどん書いていき、さらにそこの項目を新たなタイトルとしてさらにその下の項目を掘り下げて書いていくことにより、だんだん思考を詳細にしていく方法がそれです。
本の178ページから、「メモから企画書をまとめる」という章において、ロジックツリーとしてのゼロ秒思考メモの使い方が紹介してあります。
アウトライナーでは、書き出したアウトラインの項目について、段を下げてさらに詳しく書いていきながら全体を作り上げていくので、その点からも親和性が高いです。
アウトライナーをゼロ秒思考メモにつなげる
忘れてはならないのが、こうしてアウトライナーでセッションをしたからといってそれで終わってはいけないと言うことです。
ゼロ秒思考メモは、ゼロ秒思考を身につけるために行うセッションであることを忘れないようにしたいと思います。つまり、この場合のアウトライナーの使い方は、知的生産ではなく、あくまでもゼロ秒思考メモのサブツールとしてであることです。
書き出したから、何らかの知的生産ができたから、といって満足していては、ゼロ秒思考に近づくことという当初の目的からはなれていってしまい、身につけることはできないということになります。
だから、かならずあとから、手書きメモとして改めてセッションを行うことが必要です。
まとめ
ゼロ秒思考を身につけるA4メモは、紙に書かなければなりませんが、時にはアウトライナーでのセッションもいいと思います。同じことを何度繰り返して書いてもいいので、アウトライナーに書いても、あとからまたA4メモの方に書けばいいのです。1日10枚をカウントするときに、アウトライナーでのセッションをカウントしなければいいのです。
アウトライナーで思いつく限り様々な思考の断片をどんどん書き出していくという作業自体はこれまでもやってきたことですが、これをゼロ秒思考メモのサブツールとして位置付けるとその価値がうんと上がりそうです。
アウトライナーで行ったセッションに、後からゼロ秒思考メモに手書きで書いてみるという事を加えることによって、ゼロ秒思考というのはどんどん進むことができるのではないかと考えて、実践中です。
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