古典が目の前で誕生しているという身が震えるような歓喜。
金曜ロードショーでハリーポッターが放送されているんですが
前回は,アズカバンの囚人でした。
これ,Podcastでもお話したんですが,
スネイプ先生のある行動がとても話題になってました。
ツイッターで「ハリーポッター」のハッシュタグを見ると,そのシーンがはられたツイートがたくさん見つかりました。
どんな行動かというと,
ルーピン先生が人狼に変身してしまって人の心を失い,ハリーやロン,ハーマイオニーに迫ってくるんですが,その三人をスネイプ先生が自分のマントの後ろにかばう,というもの。
あれだけハリーをにくんで,さまざまな場所でいじめてきたスネイプ先生が,なんとハリーたちをかばっている・・・・
そんなスネイプ先生のはずなのに,なんで三人をかばうのか・・・
2020年の僕たちは,ハリーポッターの最終巻までのお話を知っているので,
そっか,そっか,
スネイプ先生の正体は,こんなところに伏線がはってあったのね~
というように思うことができます。
つまりすべての結末を知っているものからすれば,スネイプ先生が三人をかばうのは当然。
しかし,2001年当時の僕たちは,そんなこと知る由もなく
「なぜ?」
「なぜスネイプが?」
と疑問に思うシーンなわけです。
それを,2020年時点で改めて見た時,「あ~スネイプ先生・・・・あのスネイプ先生の勇敢さは,こういうところにもさりげなく表されていたんだね~」とみなさん感じたということなんでしすよね。
これ,実は面白い話があって,
この映画を撮った2000年代初頭では,だれもお話の結末を知らない。
J.K.ローリングさんだけしか知らないんです。
だってまだ本も完結していないんですから。
ところがところが・・
なんと,ローリングさんは,スネイプ役のアラン・リックマンさんにだけは教えていたというんです。
アラン・リックマンさんは,そういう秘密を持ったスネイプなら,こういう時どういう行動を取るのかと一生懸命に考えて,その上であのかばう行動のシーンが生まれたと・・・
なかなかぐっと来る話ですよね。
有名な話なんでしょうか。
ぼくは知らなかったので,大騒ぎでPodcastで話しました。
#118 ネタバレ御免!「ハリーポッター」スネイプ先生のある行為が話題に【知的迷走回】
https://anchor.fm/lyustyle10u5e74u30d6u30edu30acu30fc/episodes/118-em4vm5
2001年当時,これをしっていたらまたおもしろかったかもしれませんね。
アラン・リックマンさんがこんな演技をするということは,スネイプの秘密はどうなっているんだろうか,という話題が生まれて,みんなであれこれ議論し合ったりして・・・
あ,それも既出?
やってた?やってたかもしれないですね。
すみません。寡聞にして存じ上げません。
ところで,表題の件ですが・・・
2000年代初頭。我が家族は,夜の9時になると僕の書斎に集まり,
こたつにはいって,僕のハリーポッターの読み聞かせに耳を傾けていました。
3巻の終わりまでは読み聞かせを行っていました。
4巻の途中で終わっってしまいましたが・・
家族みんなで,新しい巻が出るのを心待ちにしていました。
確実に古典となって,子どもたちに読みつがれていくであろう「ハリーポッター」
僕は,その古典が,まさに今生まれていくところを目の当たりにしました。
世界中みんなで,その気持を味わいました。
何百年スパンで見渡しても,後に古典として語り継がれることになる物語を,執筆と同時進行で待ちわびながら読んでいた経験なんて,なかなか無いんじゃないでしょうか。
そういう,希少な経験を,当時の僕たちはできていました。
僕は,最終巻がいつまでもでなければいいのに・・・と思っていたんですよ。
待ちわびる気持ちをもう味わえなくなるから・・・
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