週記の大切さ
もう、長いこと「週記」を書き続けています。
GTDを実践するようになり、「週記」がいわゆる「週次レビュー」にあたるものだと気付いてからは、以後週記を書く時間をさらに大事にするようになりました。
週記のよさは、「前に進める」ことです。
自分で項目を決めた内容について、毎週何ができ何ができなかったのかを反省し、来週は何をどこまで進めるかを具体的な課題として書き出します。
それをカレンダーに入れたり、Toodlesoにいれたり、習慣化サポートアプリに入れたりなど、さまざまな方法で実行できるようにしていくのです。
こうして、わたしは様々な個人内プロジェクトを生み出し、それを実行してきました。
勉強の計画と記録
知的生活を支える書棚つくり
健康や読書など、よい習慣づくり
挿絵を1000枚描いてつかってもらおうと思って始めた挿絵工房
いくつかの電子書籍
作曲
イラスト展への応募
など、これらのことは、毎週週記により進行状況を確かめ、少しずつ少しずつ前に進んでいかなければ達成できなかったことです。「したいな」という夢が夢のまま終わっていた可能性がとても大きい「思いつき」でした。
それら「思いつき」が週記により現実のものになっていっています。
問題点は時間がかかりすぎること
それほど大切にしている週記ですが、私の場合、並行して進めていることがたくさんあるので、これらひとつひとつについて吟味していくと週末の午前中をほぼ全部使い果たしてしまうことがあります。
そこから生まれる次週の課題のリストが大事なのでなるべくその時間は大事にしてきました。それでも平均2時間は確実にかかります。
昨年秋のような、やたらと忙しい時期には、土曜も日曜もないですから、いくら大事だとはいっても自分の課題をリスト化するのに2時間もかけてはいられません。
一旦週記を書き始めると没入してしまってそれだけの時間をかけてしまうことはわかっているので、大変残念なことに、昨年秋は週記を書くことがでませんでした。
わたしは、週記を書き始めた2009年頃からずっとWordで書いてきました。項目がたくさんあり、それらを埋めていくと、A4にぎっしり書いてそれが10ページ近くになることがあります。
この時、前はどうだったかな、と日記や前回の週記をスクロールバックしながら書くので、その操作にとても時間がかかります。
それでもWordの機能である「見出し」を使うと、各項目にわりあてた見出し属性によりそれらが目次のように働いてくれるし、見出しの入れ替えにより文章自体の入れ替えも可能という2ペインのアウトライナーのような感覚で使えるのでとても便利でした。
それでもやはり時間がかかっていました。
Scrivenerで週記をかくようにしたら・・・
全てが改善されました!・・・・・
というわけには行きませんが、なぜか週記にかかる時間は半分の1時間になりました。
どうしてかはよくわかりませんが、おそらくWordのときには知らず知らずのうちに書式を整えることに心と時間を使っていたのかもしれません。Scrivenerにしてからは、文字の大きさがどうだとか、インデントがちがうとか、色は・・などということは全く考えなくなりましたので、おそらくそれは大きいと思います。
もうひとつは、Wordの見出し機能とちがって、Scrivenerの場合は見出しではなく「箱」そのものであるという点かなと思います。Wordは見出しなので、クリックすると全体の中からその場所に移動してくれます。前後が丸見えなのです。だから、同じ文章なのにインデント幅が違うとかフォントの種類、大きさが違うなどということが見えてしまい、気になって修正作業をしてしまうのでしょう。でもScrivenerの場合は「箱」なので、それ自体が独立しています。他のは見えません。これがもしかしたら、その部分だけに気持ちをフォーカスして専念できるよい点ではないかと思います。
ただし、この点は一長一短あり、Wordのように前後が俯瞰できた上でのこの場所を書くという行動がより生産性を高めることもあるのです。だから、潤沢に時間があれば、これまでのようにWordでじっくりと書くのがいいのかもしれません。もっとも、Scrivenerでもフォーカスする見出しをひとつ上のレベルの見出しにすれば、当然前後も表示されるので、この点はScrivenerで可能ではあります。
Scrivenerで書くと、はかどることは間違いないですし、もうひとつ点があります。
週記を電子書籍にできる
それはできたものをコンパイルして電子書籍にできるということです。
毎週、それまでに書いた週記を全部コンパイルしてEPUB形式で保存し、ビューアーで読んでいます。毎週毎週新しい週記が付け加わっていきますから、できる本も厚くなっていきます。
昨日終えた今週の週記は始めてから4回目となりました。過去4回分の週記を集めてEPUBとして一冊の本にしました。
Wordに書いたものを読むよりも、「本」となったものを読むことで、気分はいいし、どのデバイスでも読めるので課題を確かめやすいし、なんだか嬉しい。毎週、自分の本が育って厚くなっていくのはワクワクするものです。
Scrivenerで週記を書くよさはもしかしたら、時間の短縮、というよりも、この「本にしていろんなデバイスから眺めている」ということなのかもしれません。
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