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太宰治に興味を持ったのは,又吉直樹の著作「夜を乗り越える」を読んでからです。おもしろいおもしろいと書いてあったので,そんなに面白いものかと思い,kindleで
を買いました。以下の記事を参照。
短編長編併せて280作品もあるものを読んでいるのですから買ってからすでに2年くらいは断つのですが,まだ15%しか読み終えていません。
しかし,ちょっとした時間を見つけては読み進めています。
Workflowyに読んだ当時のメモが残っていたので紹介したいと思います。
読んだのは「御伽草子」という,昔話のリメイクです。
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「2016-1-12 舌切り雀を読んで,ようやく太宰の御伽草子4部作を読み終わった。
こぶとりじいさん,浦島さん,かちかち山,そして舌切り雀。
元のお話をもとに再創作することはよくあることだと思うが,それにしてもなぜこんな話にしてしまう発想があるのかその奇才ぶりに驚く。
竜宮城に連れていくといわれたら,だれだって立派な御殿や飾り立てられた部屋を想像するだろう。
しかし太宰の創造力はその何倍も先というか,斜め上を行く。
そこには,だだっぴろい広場があるだけだ。
ところどころ生えている植物をうまく調合することでどんな味のお酒にもなる。岩に見える藻はこの世のものとは思えないごちそうだ。
「無制限に許されている」という浦島さんは,数百年後の世界に戻ったとき,数百歳という加齢をプレゼントされる。プレゼントだ。あけてはいけないものをあけた罰では決してない。
舌切り雀のおじいさんは,超然とした読書人であるが,おばあさんが大きなつづらを背中にしょったままこと切れた後は,その中に入っていた莫大な金貨をもとに仕官し,大臣にまで上り詰める。
「俗」の世界の住人になってしまうのだ。
自分があれほど固辞した大きなつづら。それを取りに行き,こちら側の世界へ帰ってくるというおばあさんの犠牲により,おじいさんの人格は変わったらしい。」
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一部だけですが,当時,「ウォーキング読書」で読み終え,「ライティング・ウォーク」でこの感想を描いた時のことを思い出します。(まさにコンテキスト・ノート)
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「ウォーキング読書」についてはこちら
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「ライティング・ウォーク」についてはこちら
Amazonの書評に,「ピカソが普通の絵を描いた時のすごさに感動するような気持ち」というものがありましたが,とても共感します。
私もこのような「斜め上を行く」いくつかの短編を読んで,似たような気持になりました。
コメント
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