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私たちは日々、情報過多の世界で生活しています。
その中で集中力を維持することはなかなか難しいことですよね。
集中力は学習、仕事、創造性、さらには幸福感など、あらゆる面で私たちのパフォーマンスを向上させることは、みんな百も承知だと思います。
それでも、なかなか集中力を高めることができない・・・。
この記事では、4年間プロコーチとしてみなさんの習慣化や目標達成のお手伝いをしていたわたしが,「集中力アップの秘訣:効果的なテクニックとツールで集中力を高める方法」をテーマに、集中力を高め、維持するための具体的なアクションプランについてお話します。
自分がやってきた方法や、生活に取り入れてきた習慣、クライアントさんに実践してもらって成果が出たこと,それらの科学的な根拠、さらには集中力を高めるためのアプリケーションや資料まで、幅広くお届けできればと思っています。
目次
集中力とは何か?
集中力って何?その大切さは?
集中力とは、特定の仕事や活動に対して必要なエネルギーを集め、それを一点に集中させて一定の時間注意を向け続けることができる力のことですね。
これは学習だろうが、仕事だろうが、スポーツだろうが、芸術だろうが、どんな活動においても大切なこと。集中力があると、情報をスムーズに処理したり、仕事をサクサクとこなしたり、最高のパフォーマンスを発揮したりすることができます。
これがあると、私たちは混乱や雑念から解放され、目の前の仕事に全力を注ぐことができます。
困難な状況でも冷静さを保ち、問題解決に必要なアイデアを見つけ出すことができるようになります。
例えば、私がよくこのブログや著書等で言及している「人生最多忙期」において、夜の9時に家に帰ってきてから明日の朝7時までにやっておかないといけないことを調べたら60個もあったという話。これなど、困難な状況の最たるもので、すぐにでも逃亡するか、混乱して慌てふためきながら何もできずに朝を向かる、というような状況になってもおかしくない状況ですね。
しかし、「やらねばならないことの数を数える」ということをして「60個である」ということを自覚した途端、実を言うと集中し始めていたんです。
まさにこのおかげでこの60個を仕上げるという一点に気持ちが集中し、冷静さを保ってすべてを終えることができました。
集中力があると、困難な状況でも冷静さを保ち、問題解決に必要なアイデアを見つけ出すことができる
集中力がピークに達する「ゾーン」状態
集中力が最高潮に達した状態のことを「ゾーン」状態、あるいは「フロー」状態と言います。
「今、ゾーンにはいった!」とか「フローの状態です」などということがを聞いたことがあるんじゃないでしょうか?
この状態になると、人は自分がやっている活動に完全に夢中になり、時間が経つのを忘れてしまうほど。そういう経験って結構あるでしょう。
フロー状態という、心理学者のミハイ・チクセントミハイが詳しく研究し、「最高の体験」と表現しました。
ちなみに、僕は、ミハイ・チクセントミハイ氏のことを、「やり抜く力GRIT」で知りました。
フロー状態になると、自分のスキルと挑戦がピッタリ一致し、最高のパフォーマンスが発揮できるようになります。スポーツ選手が試合で最高のパフォーマンスを出したり、アーティストが創造的な作品を生み出したりする瞬間に見られると言われています。
僕らも時々「今、フロー状態にあるな」と感じることはあるのですが、この状態に意図的に入れたらいいですよね。
ただ、意図的にフロー状態になるためには、集中力を高めるための適切なテクニックや環境が必要だということはよくわかります。どうしたらいいでしょうか。
まず、集中力を邪魔する要素をたしかめておきましょう。
集中力を阻害する要素
集中力をアップさせるためには、まず集中力を邪魔するものが何なのかを理解したいところ。
それをどうにかすることから始めましょう。
ここでは、集中力をダウンさせる主な要素をいくつか上げてみたいと思います。
集中力を高められない・・・その理由は?
集中力がダウンする一番の理由は、注意力がバラバラになってしまうこと。
私たちの脳は、一度にたくさんの情報を処理する能力には限りがあります。
だから、いろんなタスクを同時にこなそうとすると、脳はそれぞれのタスクに必要なリソースを分散させなくてはならず、その結果、集中力がダウンしてしまうんです。
これをマルチタスキングと言いますが、集中力を大きく下げる一因となります。
それに、ストレスや不安も集中力を下げる大きな要因。これらの感情は脳を過剰に刺激し、集中力を保つためのエネルギーを奪ってしまいます。
まさに、マルチポテンシャライトである僕たちがいつも感じている悩みですよね。
集中力を下げる生活習慣
生活習慣が悪いと、それも集中力を下げる原因に。
ちゃんと寝て、バランスの良い食事をして、適度に運動する。これらは脳の健康と集中力を保つために絶対必要なこと。
寝不足は記憶力や注意力を下げ、健康でない食事は脳に必要な栄養を提供できず、集中力を下げます。また、運動不足は脳への血流を悪くし、集中力を下げる可能性があります。
僕たちコーチは、これを「環境の土台を作る」という言い方をします。目標設定へむけてこれからコーチを付けて歩んでいくにあたり、前提としての環境づくりをまずはやりましょう、ということですね。
こういう面から言うと、試験勉強のときに妙に部屋を片付けてしまうという行動はよく「逃避行動」と捉えられがちですが、無意識に環境を整えようとしている、という考え方もできるんじゃないかなと思っています。
集中力に影響する心と体の状態
心と体の状態も、集中力に大きく影響します。
疲れていたりストレスがたまっていると、集中力は下がりますが、リラックスしていたりポジティブな気持ちだと、集中力は上がります。
これらの要素をどうにかし、集中力を上げるための具体的な方法はどうすればいいんでしょうか。
集中力を維持するためのポイント
集中力を高めるためには、一時的な努力だけでなく、
が必要です。以下に、集中力を維持するための主要なポイントをいくつか紹介します。
集中状態に入れるポモドーロテクニック
これは時間管理の一つの方法で、特に集中力をキープし、生産性を上げるためのテクニックとして知られています。
このテクニックは、イタリアのビジネスマン、フランチェスコ・シリロさんが1980年代に考え出したものなんです。
ポモドーロテクニックの基本的な考え方は、時間を25分の作業時間と5分の休憩時間に分けること。
この25分の作業時間のことを「ポモドーロ(これ、イタリア語でトマトのこと)」と呼びます。
なぜトマトなのかというと、シリロさんがこのテクニックを開発したときに使っていたキッチンタイマーがトマトの形だったからなんです。
具体的な手順はこんな感じです:
- やることを決める。
- タイマーを25分にセットする(これが一つの「ポモドーロ」)。
- タイマーが鳴るまで、やることに集中する。
- タイマーが鳴ったら、5分間休む。
- これを4回繰り返した後は、15-30分の長い休憩を取る。
この方法を使うと、一度に長時間作業を続けることで疲れたりストレスがたまったりするのを防ぎ、集中力をキープすることができます。
また、休憩時間をうまく使ってリフレッシュすることで、次の「ポモドーロ」に向けてエネルギーをチャージすることができますよ。
以下の書籍や記事が参考になるでしょう。画像をクリックすると、Amazonに飛びます。
どんな仕事も「25分+5分」で結果が出る ポモドーロ・テクニック入門
ポモドーロ・テクニックの開発者による公式本。25分の集中作業と5分の休憩を繰り返すことで、生産性を改善し、時短化する方法を紹介しています。
目標設定とスケジュール作成の重要性
集中力を維持するために目標を設定し、それに向けてスケジュールを作成することは大事なことです。明確な目標があると、それに向けて集中する動機付けが生まれ、作業に対する集中力が高まるからです。
また、スケジュールを作成することで、作業時間を効率的に管理し、集中力を維持するための適切な休憩時間を確保することができます。
「今やらなくてもいいこと」がはっきりするので、焦ることがなくなる上に、その時間をゆっくりと休むことができるんです。
私の場合は、2020年の1月からバレットジャーナルでの行動管理を始めて、今日(2023年8月22日)にいたるまで3年半毎日行動の管理をし続けています。以下に詳しくまとめています。
集中力を維持するための環境作り
集中力を維持するためには、作業環境の整備も重要です。
静かで落ち着いた環境、適切な照明、快適な座席、そして作業に必要なすべてのツールが手元にあることが理想的です。
また、スマホの通知をオフにする、逆に特定の時間帯だけオンにするなど、デジタル環境の整備も重要です。
たったこれだけでも、集中力を維持し、生産性を向上させることが可能になるんですよ。
集中力を高めるための具体的なアクションプラン
理論を学ぶだけでなく、それを日々の生活に取り入れることが、集中力を高めるための鍵となります。以下に、集中力を高めるための具体的なアクションプランを提案します。
集中力を高めるための日々の行動リスト
- ポモドーロテクニックの導入:25分間の集中作業と5分間の休憩を設定し、これを1セットとして作業を進めてみましょう。
4セット終了後には、15-30分の長い休憩を取ることを忘れないでください。 - 健康的な生活習慣の維持:適度な運動、バランスの良い食事、十分な睡眠は、集中力を高めるために不可欠です。これらを日々の生活に少しずつ取り入れて言ってください。
- スマホの通知を管理する:スマートフォンやパソコンの通知は、集中力を削ぐ大きな要因です。
作業中は通知をオフにする、または必要な通知だけを許可するように設定しましょう。 - リラクゼーションの時間を設ける:瞑想や深呼吸などのリラクゼーションテクニックは、心と体をリセットし、集中力を回復するのに役立ちます。
これらを日々のルーチンに取り入れることをお勧めします。
私の場合は、「人生最多忙期」に毎朝25分の瞑想の時間をとっていました。
これがどれだけ心の波を沈めるのに役立ったかしれません。
集中力を高めるための習慣化
そして、これらの行動を習慣化することが、集中力を持続的に高めるための鍵となります。
新しい習慣を形成するためには、継続性が大事ですからね。
一度に多くのことを変えようとすると圧倒されてしまいかねません。
そこで、まずは1つまたは2つの行動から始め、それが習慣となったら次の行動に移るという方法をお勧めします。
また、習慣化を助けるためには、行動のトリガー(きっかけ)を設定すると良いです。例えば、「朝食を食べた後は10分間の瞑想をする」といった具体的な行動計画を立てると、新しい習慣を形成するのが容易になります。
●●をした後は ◯◯をする
これは本当に効果があります。私のコーチングでは、習慣化においてこのようなトリガーづくりを大事にしています。
まとめ
集中力は、私たちの日常生活、学習、仕事、そして創造性において重要な役割を果たします。しかし、情報過多の現代社会では、集中力を維持することは一大挑戦となっています。
この記事では、「集中力アップの秘訣:効果的なテクニックとツールで集中力を高める方法」をテーマに、集中力を高めるための具体的なアクションプランを解説しました。
ポモドーロテクニックの導入、健康的な生活習慣の維持、スマホの通知管理、リラクゼーションの時間設定など、日々の行動を見直すことから始め、それを習慣化することが集中力を高めていきましょう。
集中力を高めるための方法は一つではありません。
それぞれの人が自分自身のペースで、自分に最適な方法を見つけることが大切です。
この記事が、あなたが集中力を高めるための新たな視点や方法を見つける一助となれば幸いです。
これらをうまくすすめていくためのコーチングをしているので、よろしければ以下のリンク先からお問い合わせくださいね。
更新情報
2023–7-21 記事公開
2023-08-22 追記更新