定年後うつにならないために準備しておくこと

高齢者社会においては定年後うつということが、社会問題になっています。

90近くまで生きる時代に、定年後20年も30年も生きなければならない。

そんな時代、定年を間近に控えた人たちはどう生きればいいのでしょうか。

この記事は、現在定年を間近に迎えている「男性」に向けて書いていますが、若い方にとってもそのイメージを持つ上で是非読んでほしいと思い ます。

動画でも配信していますので,音声でも聞くことができます。

定年後うつとは

定年後に、様々なことへの興味や気力を失って、食欲が減退したり、体の不調を訴えたりすることがあります。

最初は内科に行くのですが、体自身に悪いところは見つからず、精神科をすすめられてから「うつ」と診断されるということが多いようです。

これを「老人性うつ」と言ったり「定年後うつ」と言ったりします。

定年後うつの原因は

様々な報告を読むと、次のようにまとめられます。

時間的虚脱感

時間の使い方を仕事以外に持っていない 人が、定年という一大イベントにおいて、これまで仕事で埋めてきた時間を埋めるものがなくなってしまったという時間的な虚脱感に襲われて発症するケースがあります。

何もやることがない辛さ

現役中は仕事が生活の全てで、仕事のために他の様々なことが回っていたのですが、その土台がなくなってしまった途端、全てのことがやる意味を失い、やることがなくなってしまいます。

そのことへの喪失感と、先行きの見通しの辛さからうつに陥るケースがあります。

自分の価値への自信喪失

自分というものの存在価値を仕事にしかおいてこなかった人は、仕事がなくなるとともに、自分の価値自体も失ってしまい、うつに陥るケースがあります。

家族とうまくいかない

家庭内管理職」という言い方があります。

現職時のままの感覚で、家族に対して言動をすることです。

お金や家人の行動を管理するような言葉をかけてしまいます。

例えば、

「一体どこへ行くんだ」

「こんな時間まで何してたんだ」

など、家人をコントロールしようとして家族とうまくいかなくなり、うつになるケースがあります。

家族の変調

うつになるのは本人だけではありません。

先に述べたような家族への過干渉から家族まで調子が悪くなり、時にはうつに陥ってしまうことがあります。

主人在宅ストレス症候群

特にこれまではいなかったはずの人がずっと家にいることで、奥様がその環境自体に馴染めずに体に変調訴えることがあります。

ご主人が家にいることで、これまで作らなくてよかった食事も作らなければならない。

掃除や整理整頓にも気をつけておかねばならない。

外に行く時には「どこへ行くんだ」などと細々としたことを聞かれる。

お金の使い方もあれこれ口出しされる。

ご主人の方は、当然三度の食事を歌ってくれるものだという意識で接してきますので、それに耐えられなくなるんですね。

家に居られること自体がいや」ということになるケースがよく報告されています。

もはや、定年後の生き方を考えるということは、本人だけの問題ではなくなっているということです。

定年後の生き方を考えておく

以上のように、定年後にうつになったり、家人を巻き込んで不調に陥らせたりすることがないようにするために、定年前からその準備をしておくことが大切だと言われています。

伊能忠敬に習った学び直し

伊能忠敬は、ご存知50歳をすぎてから一念発起して測量技術を学びなおし、当時の世界を驚かせた日本地図を作った人です。

彼は50歳まで商人としてしっかり仕事をしていました。

その後家督を譲ってから、それまでの人生とは全く違うセカンドステージを生きようとするのです。

この、伊能忠敬の生き方が、定年を迎えようとしている私たちに、今後の生き方を考える上での良いモデルを示してくれています。

現職の時から、「定年後」という考え方ではなく「セカンドステージ」という新たなことへのスタートという考え方で、その後の生き方をイメージしておくことが大切になってきています。

新たなことを始めると脳が喜ぶ

脳科学者の茂木健一郎氏は、何か新しいことを始める時、脳は鍛えられるといいます。

新しいことには不安もありますが、同時にワクワク感も感じます。

これらの不安とワクワク感を行ったり来たりする脳の経験が多いほど脳は鍛えられ、活発になるといいます。

仕事上で管理されることに慣れきった人、その中で安心感を得てばかりだった人は、新しいことへと挑戦することへの抵抗がなくならない傾向があります。

ですから、自分から何か新しいことを始める経験を現職のうちから始めることは大きな価値があります。

まとめ〜「亭主元気で留守がいい」

その昔、タンスの消臭剤のCMで、この言葉が流行しました。

これはまさにその通りだと受け止め、定年後もそうであろうとすることが自分のうつを防ぎ、家族の不調も起こさない要件の一つであると言えるでしょう。

その先に、「いつも一緒に要られて幸せ」という関係が待っているのでしょう。

奥さんばかりに頼っていないで、生活の土台となることは自分でする(衣食住)ことくらいから始めることが大切だろうと思います。

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