スーパー春望のことを書きました。
もう本当に書いていて懐かしいですね。
1987年の8月、春望をつくっていたdb-SOFTから毎月届いていたパンフレット「db-World」にその後のワープロソフト界を変えるほどのすごい記事が載りました。
毎号楽しみにしていたdb-World。
春望の使い方などが書かれていて、届いたらすぐにわくわくしてひらいたものです。
その8月号の巻頭に始めて見る言葉が掲載されていたのです。
What you see is Wha you get!
Oh! desktop publishing.
なんだこりゃ?
読んでみるとアップルがマッキントッシュで実現したデスクトップパブリッシングという便利なものがあり、どうやらそれを今度のソフトで実現しようとしているかのようでした。
ページをめくるとびっくり!
P1というシンプルな名前のソフトの紹介で、
「文字と図形の同時編集」という驚きの機能が紹介されています。
当時そんなことは考えられませんでした。
文字のワープロと図形のソフトは別で、図形のソフトで作った画像をワープロソフトから読み込む、というのが一般的で、メモリの関係や、当時のグラフィック関連の表示の機能からいっても考えられないことでした。
「そんな馬鹿な。こんな機能を88で・・・?」
まだ、当時高価なビジネスソフトという位置づけの98でさえも実現されているとはいえない機能でしたから。
読んでみると、いわゆる「外字」の拡張で、いくつもの外字を組み合わせて図形として表示するということでした。
驚いたのが、文字編集。
全角半角あたりは当然として、1/4角なんてものまであります。それぞれうえつき、中つき、下つきができました。
また、縦倍角、横倍角など、文章を文字の大きさでアクセントをつけるための表現力は協力でした。
文字の装飾もすごく、縁取り、斜体、囲み、回転など、一太郎にもなかったような装飾がてんこもりで目が丸くなりました。
フォントディスクをもっており、それぞれの印刷もきれいにできました。
春望でネックだった長文のためのロールぺーパー編集も可能になっており、わたしはこのパンフレットを見たとたん、夢にまで見るほど発売を待ち焦がれたのを覚えています。
興奮の夏がおわり、秋になって私は待望のP1を購入しました。
変換した後の字にカーソルを戻してハイライト表示にすると、その場で再変換できるなど、一太郎にもできなかったような芸当をすることができた88用お化けワープロソフトp1.
私はその翌年1988年の6月に念願の98機を買うことになるのですが、それでも一太郎でできないこのような表現力のための機能が使いたいときはしばらくの間88でP1を使っていました。
Windowsの登場前夜、少しでもよい機能をつけようと各ソフトがしのぎをけずっていた熱い時代のなつかしいお話です。
なお、今回の記事を書くにあたって、22年前のdb-worldをほんの10秒で検索することができました。
このような文書の検索に、私は20数年来「山根式袋ファイル」を使ってきています。
これについては、また後日書きたいと思います。
80年代と言う黎明期に一体何が起こっていたのか。
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