定年後に再任用を選ばず,転職する人の中には結構失敗する人がいると聞きます。
それは,殆どが男性に起こっているようです。
その理由は
- 自分の退職前の役職にこだわり,それ相応の役職を求めてしまう。
- 自分の退職前の給料にこだわり,それ相応の給料を求めてしまう。
というようなことですね。
こういう方は,退職後に自分が努めていた会社なり何なりと縁が切れた後,その役職が何の役にも立たず,またそれに合った給料を出すところもないということに気づいていないまま退職を迎えてしまったわけです。
自分の市場価値,つまり自分はどんな価値を作り出せるのかということに気を向けず,それを伸ばそうとしてこなかった人たちでもあると言えます。
忙しくて,とても自分の市場価値を伸ばすための勉強や訓練をする暇がなかった人は,そのまま大人しく再任用を選べばいいのですが・・
どうしても,かつての部下の下で働くことに自尊心が許さないとか,給料が半分以下になってしまうことが受け入れられないとか,
そういう理由でなかなか再任用を甘んじて受けるということができにくい人たちも一定数いるわけです。
これをふまえて、この記事では定年後の仕事探しにおいて、男性がしがちだけどしてはいけないことについて解説します。
男性が定年後の仕事探しでやりがちな失敗とは
男性は,自分の培ってきた経験と役職があれば,どこかの企業が高値で自分を買ってくれると思い込んでしまい,転職しようとして失敗する人が多いというのはよく聞く話です。
これは,僕が定年退職前に定年本を読み漁っていた時,どの本にも出ていました。
では、その失敗とは,なんでしょう。
- 以前の役職や給料で迎えてくれる職場などなく,オファーをどんどん断る
- そのうち,職につけないまま日が経ち,条件を下げる。
- それでも,市場においてはその条件が高すぎることに気づかず,そのうちオファーもこなくなる
- とうとう,食についていない時期が長くなり,さらに就職しにくくなる
- 就職できないまま終わる
というようなルートを辿っていくことです。
数年前には,さまざまな雑誌で定年後に関する特集が組まれていたので,かなり知れ渡っている事実だと思っていました。
定年後に気持ちよく働くための「常識」
これだけ多くの本に失敗の理由が描かれているので、退職後において大事なことは
- 条件をつけない
- 働かせてくれるだけでもありがたいと思う
- オファーがあったら,どんな仕事でもすぐに受ける
ということだということはほぼ周知の事実のはず。それでもやってしまいがちなんです。
再任用によりかつての部下の下で「はい!」「はい!」と気持ち良い返事をして,気持ちよく使ってもらえる人になれればいいのですが、これがなかなか難しい人が一定数毎年生まれ続けているのででしょう。。
僕は転職組ですが,自分より遥かに年下の係長の元で,気持ちよく使ってもらえることを第一の課題として働いています。
何しろ「上司に安心して使っていただける働き方をする」ということが自分の課題なのです。
ただでさえ,自分より遥かに年上の,人生経験を積んで退職した人間が横で働いていると,それはやりにくいはずです。
しかしその人間が,「はい!」「はい!」と笑顔で指示に従って気持ちよく働いてくれていたら,上司にとっては安心できるはずです。
僕も現役の時,一足早く退職し,再任用でおいでになった先輩たちが,僕たちに気を遣わせないよう,笑顔で気持ちよく働いてくださっている姿を見てきました。
かっこいいいと思いました。
だから僕もそうなりたいと思って退職しました。
このような考え方は,今では誰も持っていると思っていたんですが・・・
今でもいた!イタイ転職者
ところが,先日ある方と話しをしていて愕然としました。
「僕は前職では部長をしていたんだ」「もっと経営的な仕事をさせてほしい」というようなことを言う人がまだいるというんです。 まだそんな人がいるんだな,と思いました。
自分の価値を客観的に測ることができていないんです。
ちょっとイタイなと思います。
そんな人は、自分がどれだけの価値を作り出せるのかと問われた時,おそらく何も応えられないでしょう。
「管理をする」ことが仕事だと思ってきた人たちなのでしょう。
しかし、新しい職場でやることはひとつ。
過去の役職にとらわれず、新職場で必要とされる人間になるよう,必死にゼロからやり直すこと。
それしかないんですよね。
それができない人は、自分のプライドが許さないなどの理由で,せっかく雇ってもらったその職場を去ることになるのではないかと思います。
そして,次の仕事は見つからない・・
まとめ 定年退職後の仕事に失敗しないためには
定年退職後の仕事に失敗しないためには,
- 自分の市場価値を知ること
- 次章価値を高めるための勉強や訓練をすること
- オファーに条件をつけないこと
- 働かせてもらえるだけでもありがたいと思って気持ちよくはたらくこと
これが大事だと思います。
結果的にそういう人たちのほうが,引く手が多くなり,給料も増え,幸せな退職後の生活を遅れるようです。
2023年1月5日 公開
2023年8月12日 タイトル変更 内容修正