教師の世界では「学期末」といいまして,12月23日の終業式で渡す通知表つくりの真っ只中にあります。
まさに,臨戦態勢。
そういえば,今年から12月23日はお休みではなくなった。
そして,31年前以前も,お休みではなかった。
その頃のお話です。
1986年の「学期末」。
12月23日の夜のお話。
昭和天皇がご健在で,上皇陛下がまだ皇太子でいらした頃。
12月23日は天皇誕生日ではなく,普通にお仕事を終えて帰ってきました。
明日の終業式へ向けて,通知表の最後の仕上げをするためです。(当時はまだ持ち帰って書くことができていた)
夜の7時に仕事を始めれば,夜中の1時には終わる。
そう計算して,さあ,始めようとしたところ・・・!
玄関のチャイムが鳴って出てみたら,僕と妻の共通の友達が立ってました。
僕と妻は同級生なんです。その同じクラスにいた友達だった。
結婚式にも出てくれてた。
僕は目を丸くして彼を見ました。
ワインとケーキを持って「メリークリスマース!」なんて言ってる。
僕たちが結婚して初めてのクリスマスだから,一緒に祝ってやろうと思ってやってきてくれたんです。
「しまった!」
僕は思った。
彼は,僕たち教師にとって終業式前日の今日がどんな日であるのかまったく知らない。
僕が,今から1時までかけて最後の仕上げをしようと思っていることなんか,みじんも思ってない。
ただ,良かれと思って結婚後最初のクリスマスを迎える私達を祝いに来たのです。
私は「おお!ようきたな!あがれあげれ!」と心にもないことを言いながら,彼を家に招き入れた。
それから妻と友達と3人でどんちゃん騒ぎですよ。
いい友達です。
本当に。
それから40年経った今でも付き合いがあります。いい友達ですもの。
でも,その時は「わはははは!」と大笑いしながら,心のなかで「早く帰れ!早く帰れ!」と思ってたんですよ。
とんでもないですね。
結局彼が帰ったのは,夜中の1時過ぎでした。
上機嫌で帰る友達を見送った私は,すぐに仕事に飛びつきました。
そして,通知表が出来上がったのは,終業式の朝7時。
いそいで着替えて出勤し,無事に子どもたちに通知表をわたすことができました。
このことがもとで,その後僕は,終業式2日前までにはすべての仕事を終わらせるようになりました。
そして,同僚のしごとを手伝う余裕ができましたよ。
えらいな,と思います。
本当に。
まだバブルの頃。
僕が26歳の冬。
いい時代でした。
♪雨は夜更け過ぎに~♪
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