Sonyから一足先に出いていたVLOGCAM ZV-1
Vlog専用カメラをSonyが出したということでかなり話題になりましたが,それも冷めやらぬ仲中,今度はPanasonicがVlogカメラを出しました。
Lumix G100 です。
この記事では,Vlog撮影向けとして開発されたLumix G100のスペックやその使い方について調べたことをまとめています。
また,SonyのVLOGCAM ZV-1との比較についても述べたいと思います。
目次
発売日や価格は?
発売日は2020年8月20日。
価格については,以下のように書かれています。
ボディ単体では販売しない。
レンズキットとして「LUMIX G VARIO 12-32mm/F3.5-5.6 ASPH./MEGA O.I.S.」が付属する「Kキット」の店頭予想価格が97,000円前後、
レンズに加えてトライポッドグリップ「DMW-SHGR1」も付属する「Vキット」が102,000円前後。
トライポッドグリップ単体でも9,800円前後で販売する。
パナソニック、Vlogカメラ「LUMIX G100」。顔認識とマイク連携、狙った音声を収録
Vlogカメラと銘打ったカメラとしては,少し高いかなという気がします。
「カメラ」として売った方が,買いやすいかもしれません。
Vlogにその価格が必要なのか,というところですね。
まあ,Vlogとしての性能を見てみましょう
Lumix G100の,Vlog撮影向けカメラとしての性能は
Panasonicは,G100を「トラベルVloggerにベストなカメラ」と位置づけているということです。
ターゲットユーザーは
「気軽に、スマートフォンよりもハイクオリティな撮影をしたいトラベルVlogger」
カメラとしての性能
センサー
2,000万画素のマイクロフォーサーズ
ISO
200~25,600まで対応(拡張100)
モニター
3型の184万画素LCDモニター。タッチパネルやバリアングルに対応。
EVF
0.73倍で368万画素
となっていて一般的なマイクロフォーサーズカメラのスペックではあります。
しかし,カメラとしての主張がしっかりしていて,G100はミラーレス一眼です。
レンズ交換式ということですね。
OZO Audio技術による集音性能がすごい
Vlogカメラとしては,音に関する性能が気になるところです。
これに関してはさすがVlogカメラ!と称賛したい性能になっています。
OXO AUDIOとは,外部マイクなしで,クリアな音を録音できる技術。
搭載された3つのマイクが,撮影シーンに合わせて,指向性を切り替えて録音することができるんだそうです。
これってすごくないですか?
Vloggerが撮影するとき,一般的には,RODEなどの集音マイクを搭載して撮影します。
カメラのマイクでは,音質的にとてもクリアな音が録れないんです。
しかし,このOZO AUDIO技術では,被写体が遠くにあるとき,広がっているとき,目の前にいるときなどに合わせて指向性を変えてくれます。
顔・瞳認識AFと画角に連動して、集音範囲を自動で調整するわけです。
そのため,広がりのある音や,目の前にいるかのようなクリアな音を録ることができるわけですね。
これをトラッキングモードといいます。
カメラ一つ持っていけばいい。
これは,Vlogカメラとしての大きなアドバンテージとなりますね。
録音のモード
Vloggerとしては,周囲の音を録りたいときもあれば,前方の音だけに集中したいときもあります。
また,前を向いて撮っているカメラに後ろから話しかけることもありますよね。
このカメラのマイクのモードはそれらに対応しています。
- 360度の音を集音する「サラウンド」
- カメラ前方の音を集音する「フロント」
- カメラ後方の音を集音する「ナレーション」
特に「ナレーションモード」などは,個人的にはものすごく嬉しいモードです。
まさにVlog仕様のカメラだと言えるでしょう。
5軸のハイブリッド手ブレ補正
Vlogは,カメラを持って動きながら撮るシーンもたくさんあります。
G100は,ボディとレンズのジャイロセンサーを組み合わせて,5軸の手ブレ補正を可能にしています。
5軸ですよ。5軸。
歩き撮りとか片手持ち撮影がすごくしやすくなります。
もはやカメラをどう動かしてもぶれようがないじゃないですか。
でも4Kのときは4軸だそうです。
自動的にVlog最適設定
これがすごいのですが,背面モニターを反転させるだけで,Vlog最適モードになるとのこと。
つまり,
- 絞りが絞られる。自分,背景がくっきりと撮影できる。
- 撮影者にAFが合焦し続ける。
- 録音モードはトラッキングモードになり撮影者の声をしっかりとらえる
これらのことを自動的に行うわけです。
自動的にセルフィーモードになるわけですね。
まさにVlog仕様。
解像度や撮影可能時間
ビデオの解像度は,
- 4K/30p
- 1080/60p
となっています。
4Kが30pというのが少し惜しいですね。4K30pは今や珍しくないし,1080ならさらにほしいところではあります。
Lumix G100をどのように使う?
性能で見ると,Vlog用に持って出るのもありだとおもいます。
しかし,軽さや持ち運びやすさから言うと,OsmoPocket にはおよびません。
ポケットに入れて持ち運びができ,一瞬でスタンバイして4K60pが撮れる「ジンバル」ですので,Vlog用途から言えば遥かに上です。
価格もOsmoPocketはG100の半分です。
VlogジンバルカメラとしてのOsmoPocketをおいて,G100を持っていく理由としては,動画だけでなく,静止画写真もきれいに撮れるというところ。
OsmoPocketでは,4kサイズの写真が撮れますが,専用カメラにはかないません。
ですから,静止画としてもハイクオリティの写真を残しておきたいという方には,G100の方がいいですね。
SonyのVLOGCAM ZV-1との比較
比較にあたっては,こちらの動画を参考にさせていただきました。
開発者目線ということで,とてもわかりやすく,細かく比較されています。
重さ(レンズ,本体,電池)
ZV-1 | 267 |
G100 | 412 |
レンズ一体型のZV-1とレンズがそれなりに充実しているG200。
さすがに重さに出ています。
100g以上の差は大きいかなと思います。
センサー
ZV-1 | 1型 |
G100 | マイクロフォーサーズ |
G100の方が,センサーが少し大きいです。
動画のフォーマット
ZV-1 | 4k 30p 100mbps Xavc S |
G100 | 4k 30p 100mbps MP4 H.264 |
動画の最大スペックは,どちらも「4k 30p 100mbps」で同じです。
フォーマットは,G100が一般的なMP4,H.264であるのに対し,ZV-1は独自フォーマットとなっています。
編集ソフトによっては読み込めないものがあります。
AF(オートフォーカス)
ZV-1 | 瞳AF 静止画のみ動物認識 |
G100 | 瞳AF |
どちらも瞳AFがついています。
ZV-1の方は静止画のみですが,動物認識がついています。
シャッター
ZV-1 | 10コマ/秒 |
G100 | 6コマ/秒 4Kフォト |
ZV-1は,シャッターは1秒間に10回キレます。
G100は,6コマですが,4Kフォトを撮ることができます。
4Kフォトは,800万画素の静止画を静止画撮影レベルで切り取ることができる機能です。
フラッシュ
ZV-1 | フラッシュなし シューあり 装着可能 |
G100 | 内蔵フラッシュ |
ZV-1には内蔵フラッシュはありませんが,シューはあるので,必要なら外部フラッシュをつけることができます。
早送りとスローモーション
ZV-1 | 早送りなし 1/8 |
G100 | 8倍 1/4 |
ZV-1は,早送りはありません。しかし,スローは8分の1スピードまでできます。
G100は,8倍速。スローは1/4までですね。
ファインダー
ZV-1 | なし |
G100 | 364万ドット |
ZV-1にはそもそもファインダーがありません。
G100は364万ドットのファインダーがありますが,これはかなり精細です。
背面モニター
ZV-1 | 92万ドット バリアングル |
G100 | 184万ドット バリアングル |
どちらもバリアングルです。
解像度にはかなりの開きがあります。G100はほぼ2倍となっています。
マイク
ZV-1 | 指向性3マイク |
G100 | OZO Audio |
ZV-1には指向性や,その範囲の異なる3つのマイクがあり,それでシーンに合わせて調整するというタイプです。
G100は,前に説明したOZO Audioで,今回わたしが最も魅力的だと思った技術です。
USB
ZV-1 | MicroB USB2.0 充電/給電 |
G100 | MicroB USB2.0 充電 |
どちらも「MicroB USB2.0」ですが,ZV-1は,給電ができるようになっています。
シューティンググリップ
ZV-1 | 無線 |
G100 | 有線 |
Panasonicは,なぜ優先にしたのかなと思います。BlueToothが技術的にできないわけじゃないと思うのですが。
Lumix G100 レビュー
gyueen氏による事前のレビュー
Ozo Audioの実例
OZO AUDIOについて,詳しく説明しています。
実際に,トラッキングモードで,フォーカスした人の声を集中して録っている様子が見られます。
左右,前後に動きながら喋っていても,声がきちんと録れている実例で,その機能の効果がよくわかります。
これだけでも買う価値があると思いました。
まとめ
僕みたいにOsmoPocketのヘビーユーザーのVloggerも,1台持っておきたいVlogカメラだと言えますね。
更新履歴
2020-07-24 公開
2020-08-01 レビュー追記
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