僕は、Game of Thrones ロスになった
Amazonのprimeビデオで配信されているGame ofthrones（ゲーム オブ スローンズ）。
壮大な中世のファンタジーで、膨大な数の登場人物たちが無数の人生を悠久の歴史の流れと自らの血筋をかけて戦う、凄惨で、豊かな物語。
明らかに膨大な予算がかかっている。
これがTV番組だとはとても信じられないほどのクオリティの高さ。
プライムビデオで見ることができるのはシリーズ6までの約60本のビデオ。
1本1時間なので、僕はこれを見るのに60時間かけたことになる。
もちろん、ずっとモニターの前に座ってみるような時間はないが、風呂に入っている時、◯◯に入っている時などを有効利用した。
シリーズ3くらいまでは正直言って、人の首は飛ぶし、内臓は垂れ下がるし、焼かれるし、生側を剥がれるし、犬に食われるしで、見ていられないような場面が続くので、みるのに意志の力が必要な状態だった。（何せ、第1話の最初で首と臓物がばらまかれるのだから。）
登場人物もすごい。
この人は◯◯家のだれで、この家とあの家とはこんな確執があって、この家はあの家に忠誠を誓っていて、それなのに裏切っちゃって・・・などいちいち覚えておられず、何が何だかわからない。
そうして見ているうちにさまざまなサイドストーリが出てくる。
もうまったく何が何だかわからない。
エントロピーが増大しまくるのである。
いったいこれがどのように収束されるのだろうか。
まったく想像もできないほどのエントロピーの増大具合。
それでも、シリーズ4くらいから面白くてやめられなくなるという話を聞いていたのでそれを信じて意志の力でなんとか見続けた。
すると、シリーズ4くらいになったら・・・
おお！確かにこれまでの話がだんだん回収されていくフェイズに入り、
そうなってくると、
「うおおっ！あの時のあの人の行動にはこんな意味があったのか」
「ををを！あれがこんなことになるとは」
などということが多くなり、このころからやめられなくなってきた。
意志の力で見るというよりも、意志の力を使わないとやめられなくなってしまったのだ。
メルマガのための読書の時間まで侵食するようになったので、さすがにこれがやばい、という状態にまでなった。
とにかくおもしろい。
おもしろくてたまらない。
もう、首が飛ぼうと、内臓があふれでようと、焼かれようと、あまりジタバタ騒がなくなった。
それよりも話の続きが気になって仕方がない。
そうして、今日、僕はとうとうGame of thrones ロスになってしまった。
またプライムビデオで配信されるまでには、あと1年半くらいかかるのだそうだ。
僕は、ロスになってがっかりしているのだろうか。
逆だ
僕は、シリーズ1の第1話からまた見直しはじめるのである。
僕は2巡目に入ることを楽しみにしていたのだ。
最初から見直したら、きっと全ての意味がわかるに違いない。
なにしろ、何が何だかわからないまま、みつづけてきたのだから。それでもおぼろげながらお話の意味がわかってきたのだから。
それが、全ての意味が理解できると、どれだけおもしろくなるのであろうか。
それが楽しみでたまらなかったのだ。
そして待ちに待った2巡目。
第1話の最初から食い入るように見た。
「 なんだ、あの人、最初のこんなところでもうでてるじゃないか。」
「 あの場面には、こんな意味があったのか。」
なんでこんなことになったのかわからなかったが、それが今は手に取るようにわかる。
おいおい、お前はそのうちこうなるんだよ、と思って見る物語はとてもおもしろい。
だから、僕はネタバレが好きなのだ。
僕は、先にネタバレされてから見るのが好きなんだ。
とはいえ、ネタバレにならないように映画の魅力を伝えるのはかくも難しいものであったのか。
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