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AIエージェント版ツェッテルカステンを作ってみた

知的迷走日記保管庫

AIエージェント版のツェッテルカステンを作っています。

私はこれまで、NotionやScrapboxを使ってツェッテルカステンを運用してきました。

文献メモまでは作れるのですが、その先の永久保存メモがなかなか増えませんでした。

文献メモから永久保存メモへ移すことを忘れてしまうからです。

時々思い出して文献メモを開いても、既存の知のネットワークへつなげられるものが見つからず、そのまま終わることを繰り返してきました。

そこで今回は、忘れやすい部分をAIエージェントの処理に入れることにしました。

目次

約9万枚のカードを使ったニクラス・ルーマン

ツェッテルカステンを代表する人物として知られているのが、ドイツの社会学者ニクラス・ルーマンです。

ビーレフェルト大学の資料によると、ルーマンは1927年から1998年を生き、1968年から1993年まで同大学で研究と教育に携わりました。

彼のツェッテルカステンには、1951年から1996年に書かれた約9万枚のカードが残っています。

研究成果は約600点に及び、その中には40冊を超える単著が含まれています。

このカード群は単なる資料置き場ではなく、ルーマンが理論を育て、著作を生み出すために使った仕組みでした。

詳しい経歴とカード群は、[ビーレフェルト大学のニクラス・ルーマン・アーカイブ](https://www.uni-bielefeld.de/fakultaeten/soziologie/forschung/luhmann-archiv/index.xml)で確認できます。

日本では2021年に、ズンク・アーレンスの『TAKE NOTES!――メモで、あなただけのアウトプットが自然にできるようになる』が日経BPから刊行されています。

この本の書誌情報は、[国立国会図書館サーチ](https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000002-I031710598)にあります。

私もこの考え方を参考にしながら、走り書きメモ、文献メモ、永久保存メモという三段階で運用してきました。

40冊から942件の走り書きメモを作った

今回、最初にKindle Highlightsから40冊を選びました。
すべての本を処理したのではなく、今後使いたい本だけを対象にしました。

そこから見つかったハイライトは942件です。

AIエージェントへ、決めたフォーマットで走り書きメモにするよう頼みました。
数分考えた後、942個のメモファイルが一気に現れました。
一個ずつ増えていくと思っていたので、これは驚きました。

ただし、走り書きメモを942件作っただけでは、メモの置き場所が変わっただけです。
放っておけば、やはりそのまま死蔵してしまいます。

必要なのは、走り書きメモを文献メモへ引き上げる処理でした。
人間の忘却に対応する自動処理です。

 

朝のブリーフィングで一度に一件ずつ問いかける

そこで、以下のように自動化の仕組みを作りました。

毎朝のブリーフィングでは、出典を確認できる走り書きメモを古い順に最大2件選びます。
本なら書名、著者、ページまたは位置を確認できるものだけです。
AIエージェントは、選んだメモについて、私自身の言葉で言い直すように指示してきます。

私が一件目へ答えると、その回答と元の出典を文献メモへ保存します。
そして元の走り書きメモを削除します。

毎朝、この流れで2件の走り書きメモが文献メモへ移されます。

人力で毎日選び、出典を確認し、質問を考え、保存先を決める運用では、私は2、3日で忘れると思います。

朝のブリーフィングへ組み込んだことで、思い出すこと自体をAIエージェントへ任せられるようになりました。

 

永久保存メモへの接続も同時に確認する

ツェッテルカステンを実践している人で、失敗するポイントは、この「文献メモを永久保存メモへ移動する」ということを忘れてしまう、ということではないでしょうか。

永久保存メモは、そのまま自分の著作として使っていいメモの集まりです。
さらに、すでにいくつものメモで構成された「知のネットワーク」がテーマごとにいくつも存在じています。
本を書くときには、このネットワークごとごっそり使って本を書くわけです。

この、既存のネットワークに文献メモの座る席はあるかどうか。これを判断して、組み込める知のネットワークがあれば、文献メモ用の席を一つ用意し、それらのネットワークのカードたちにリンクを貼って座らせる。

これで、文献メモは晴れて永久保存メモになることができます

ところが、この処理を忘れてしまうのです。

しかし、AIエージェントを使ってみると、このあたりが自動化されます。
その処理は、文献メモを作った直後に始まります。

AIエージェントは、その内容を永久保存メモへ移せるか確認します。
永久保存メモにすでに存在している「知のネットワーク」のどれかとリンクできるかを見ます。

それがあれば、その場で永久保存メモに一気に昇格。知のネットワークの中におさまるのです。

 

このことで、永久保存メモに組み込むこと自体が忘れられることはなくなりました。

私は、毎朝、ブリーフィングでランダムに示される2枚の走り書きメモを自分の言葉で言い直すだけとなりました。

メモの選定、保存、削除確認、リンク候補の判定はAIエージェントが処理します。

これを初めて、すでに永久保存メモにはいつのまにか10のメモがたまっていました。

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