2025年10月、OpenAIが発表した動画生成AI「Sora 2」が世界を震撼させています。
あれはすごいですね。頭の中のイメージが、まるで魔法のようにハイクオリティな動画になる夢のようなツールです。
プロンプトも直感で言葉を並べるだけで、こちらの意を組んでカットを分けてくれたり、セリフをつけてくれたりなど、驚愕の仕様となっています。
これは僕が始めてSora2で作った動画。巫女ねこの「シャン」の5秒のショートです。
ここで使ったプロンプトは、「アニメ:猫耳の巫女が神社の部屋で尻尾を出してくつろいでいたが、神主が帰ってきて、驚いて耳と尻尾を隠してシャキッと正座」というこれだけ。
これだけで、シャンの姿形、声、宮司さんの様子やセリフ、カット割りまで全部つくってくれました。

セリフが逆になっていたりしてちょっとおかしいのですが、それはプロンプトの書き方次第で解決するでしょう。
こんなに雑に書いてもそれなりに作ってくれる、というところがすごいんですね。
とはいえ、やはり、意図したとおりに動画をつくってもらいたいものです。
そこで、公開されている様々な動画を分析して見えてきた、Sora 2を自在に操るためのプロンプト作成術をまとめてみました。
目次
まずは基本から!3ステップで動画を作ってみよう
難しく考える必要はありません。まずはこの3つの要素を順番に並べるだけで、あなたの頭の中のイメージが形になり始めます。
「誰が」「何をする」を伝える(主役とアクション)
基本中の基本です。
まずは動画の主役と、その行動を具体的に指示しましょう。
例:「猫がキーボードを弾いている」
「どこで」「いつ」を加える(舞台設定)
次に、物語の舞台を設定します。
場所や時間を加えるだけで、動画の世界観がぐっと深まります。
例:「夜のネオン街で、猫がキーボードを弾いている」
「どんな雰囲気で」と添える(トーン&ムード)
最後に、動画全体の雰囲気を伝えます。
感情やスタイルを指定することで、AIはよりあなたのイメージに近い映像を描き出してくれます。
> 例:「夜のネオン街で、猫がブルースをキーボードで弾いている。少し寂しげな雰囲気で」
これだけで、単なる事実の描写から、ストーリー性のある映像へと進化します。
脱・初心者!プロ級動画を生み出す5つのポイント
基本を押さえたら、次は一歩進んだテクニックに挑戦してみましょう。
まるで映画監督になった気分で、Sora 2に指示を出してみてください。
ポイント1:カメラワークを指示しよう
Sora 2は、プロのカメラマンのように、あなたの指示に応じてカメラを動かしてくれます。
専門用語を使えば、より意図が伝わりやすくなります。
カメラワーク | プロンプト例 |
---|---|
クローズアップ | a close-up shot of a character's face (キャラクターの顔のアップ) |
引きの画 | an establishing shot of a vast landscape (広大な風景の引きの画) |
下からのアングル | a low-angle shot of a towering skyscraper (高層ビルを下から煽る) |
カメラを動かす | a slow dolly shot moving towards the subject (被写体に向かってゆっくり近づく) |
プロンプト例:
A dramatic low-angle shot of a knight drawing his sword, with a slow zoom-in on his determined face.
(決意に満ちた顔にゆっくりズームインしながら、騎士が剣を抜くドラマチックなローアングルショット)
ポイント2:物理の法則を加える
Sora 2の驚くべき特徴は、物理法則を理解している点です。
物の重さ、動き、相互作用を具体的に記述することで、驚くほどリアルな映像が生まれます。
プロンプト例:
A basketball hits the rim, wobbles for a moment, and then slowly rolls off.
(バスケットボールがリングに当たり、一瞬ぐらついてから、ゆっくりと転がり落ちる)
「ボールがゴールを外れる」だけでなく、その後のボールの動きを細かく描写するのがコツです。
ポイント3:音の世界もデザインしよう
Sora 2は映像だけでなく、音声も同時に生成します。
セリフ、効果音、BGMをプロンプトに含めることで、映像の臨場感が格段にアップします。
プロンプト例:
Two people whispering in a quiet library, with the sound of pages turning in the background.
(静かな図書館で二人がひそひそ話している。背景にはページをめくる音が聞こえる)
ポイント4:「あの名作のように」とお願いする
あなたの好きな映画やアニメのスタイルを参考にすることも可能です。
「〜風に」と指定するだけで、Sora 2はその独特の雰囲気を再現しようと試みます。
ただし、著作権があることを理解し、このような実在の有名アニメのスタイルで作る場合は公開せず、自分で楽しむなどにとどめておいたほうがいいでしょう。
プロンプト例:
A beautiful landscape scene in the style of a Studio Ghibli anime.
(スタジオジブリのアニメ風の美しい風景)
ポイント5:短い言葉で、多くを語る
時には、感情やムードを表す抽象的な言葉が、素晴らしい結果を生むことがあります。
プロンプト例:
A scene with a sense of awkward comedic timing.
(気まずいコメディのような間のあるシーン)
よくある失敗と対策
失敗例 | 対策 |
---|---|
映像が破綻する | 複雑なシーンは一度に作ろうとせず、複数の短い動画に分けて生成し、後で編集でつなげる。 |
意図しない動きをする | 「〜しない」という否定的な表現より、「〜する」という肯定的な表現で具体的に動きを指示する。 |
著作権に触れそう | 特定のキャラクター名を直接使うのは避け、「〜風の」といった表現に留める。 |
まとめ
Sora 2を使いこなすコツは、「具体的」かつ「創造的」に指示を出すことですね。
AIを単なるツールとして使うのではなく、まるで才能ある映画監督やカメラマンと対話するように、あなたの頭の中のビジョンを情熱的に伝えてみてください。
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