あなたの周りにも、まるでコンピューターのように記憶力が抜群の人はいませんか?
僕がこれまでに関わった人たち、特に子どもにそのような人がいました。
まるで、記憶が、写真のように頭に刻みつけられているんです。
実は、記憶力が異常にいい人には共通した特徴や、脳の使い方があるようです。
本記事では、そんな驚きの記憶力を持つ人たちの秘密から、誰でもできるトレーニング法、記憶力が活かされる仕事まで、調べてみました。
目次
記憶力が異常にいい人の特徴とは?
驚きの記憶エピソード集
世の中には「一度聞いたことを絶対に忘れない」「何年も前の会話を細かく覚えている」といった、信じられないような記憶力を持つ人がいますよね。
たとえば、俳優や音楽家の中には、セリフや楽譜を一度見ただけで覚えてしまう人もいますし、テレビ番組で紹介されるような「記憶力チャンピオン」は、何百桁もの数字や何十枚ものカードの順番をすぐに暗記してしまいます。
ある大学教授は、すべての学生の名前と出席番号を1回の授業で覚えてしまうとのことでした。
また、飛行機の便名や時刻表、カレンダーの内容をすべて覚えているという一般の人もいます。
これらは特別な人のように見えます。しかし共通しているのことがあります。
それは「覚えることに興味や喜びを感じている」ことが多いということだそうです。
このような人たちは、単に「脳の性能が高い」だけではなく、「どう覚えるか」という工夫や意識があるということは以前から言われていますし、テレビなどでもよく放送されていました。
普通の人との決定的な違い
記憶力が特に優れている人と、そうでない人との違いは何でしょうか?
記憶力において最も大きな差を生むのは「情報の整理の仕方」だそうです。
記憶力が高い人は、情報をただ覚えるのではなく、「意味づけ」や「イメージ化」などを通して、頭の中でストーリーのようにつなげています。
テレビでみたことがありますが、たとえば、100個の単語をただ覚えるのではなく、順番にイメージを重ねて物語のように再構成していました。
これにより、記憶はより強く、長く残ります。
しかし、僕は見ていてとても真似できないと思いました。かなりきつそうだからです。
好きなことは自然と覚えられるという経験は誰にでもありますよね。
これは実感できますし、僕にも経験があります。
なんと、幼稚園のときには、世界地図をそらでかけていましたし、大体の国の名前もいうことができていました。
神童ですね。でも、単に地図にとても興味を持っていたからなんですね。
写真のように覚える「映像記憶」とは?
「写真記憶(フォトグラフィックメモリー)」と呼ばれる特殊な記憶力を持つ人もいます。
これは、一度見た映像や文字を、まるで写真のようにそのまま頭の中に保存できる能力のことです。
例えば、教科書のページ全体を思い出すように再現できたり、人の顔や部屋の配置を完璧に覚えていたりします。
昔かかわった子どもの中に、見事に自分が見た風景を写真のようにかける子どもがいました。
その子どもは自閉症でした。
2年生のその子どもは、街に行ったときに見た景色を、その日の写真日記のように、「ふんふん~♪」と鼻歌を歌いながら次々に書いていくのです。
通常、発達段階において、2年生では奥行きを表す斜めの線がかけません。
サイコロを書くとき、上辺のうち手前の辺と奥の辺をつなぐ側面の辺はななめに書くことで立体を表すじゃないですか。
2年生くらいの子どもの発達段階ではほぼそれがかけないわけです。
しかし、その子どもはいとも簡単にそれをかいていたんです。まるで写真をそのままなぞっているかのような描き方でした。びっくりしました。
科学的には本物の「写真記憶」が存在するかどうかは議論のあるところらしいです。
でも、一部のサヴァン症候群の人にはこのような能力があることが知られています。私の見たその子どもはまさにサヴァン症候群と言われる傾向を示していました。
しかし、一般の人にはあまり見られません。
脳の仕組みから見る記憶力の正体

記憶力が良い人の脳の特徴
記憶力が良い人の脳にはいくつかの共通点があるそうです。
海馬(かいば)という脳の部分が特に重要だと言われています。海馬は短期記憶を長期記憶に変える役割をしています。
この部分が活発に働いている人ほど、情報をうまく記憶に残せるとされています。
また、前頭前野(ぜんとうぜんや)という部分も重要で、集中力や情報の整理、優先順位の決定などを司る場所です。
さらに、脳の中で情報を伝える「シナプス」という構造の強さや数も関係しています。
シナプスが強くつながっているほど、記憶がしっかりと残ります。
科学的に解明された「記憶の保存方法」
記憶は、大きく分けて「短期記憶」と「長期記憶」に分類されます。
これはよく言われていますし、実感もありますよね。
短期記憶は、数秒から数分の間に覚えておく情報で、電話番号や買い物リストなどがこれに当たります。
長期記憶は、数時間から数十年も持続する情報です。
これを保存するには、繰り返し(反復)や意味づけを行うことが大切だと言われています。
確かに、若い頃、テストのために毎日毎日唱えた「平家物語」の「祇園精舎の鐘の声諸業務業の響あり・・」から始まる冒頭の部分は今でも言えます。
また、円周率も、14桁くらいなそらで言えます。
何度も何度も唱えてきたからですね。
40代を過ぎてからでもこれは可能でした。
僕は45歳の頃、般若心経をゼロから覚え始めました。
毎日の通勤の車の運転中に、1行1行増やしながら覚え続け、1年間もやっているうちに全部覚えてしまうことができました。
それは今でも覚えています。
また、「睡眠中」に脳が記憶を整理することもわかっています。
特に深い眠りの時に、脳が情報を再処理し、必要なものを長期記憶に送っています。
記憶力が良すぎて困る?意外なデメリット
忘れられない記憶に苦しむ人たち
記憶力が良いのは一見メリットのように思えますが、時に「忘れたいことも忘れられない」という苦しさがあります。
過去のつらい体験や、嫌な言葉、恥ずかしい失敗などが、何年経っても鮮明に思い出されてしまうのです。
これに悩む人の中には、「超記憶症候群(ハイパーサイメシア)」という症状を持つ方がいるとのこと。
これは、自分の人生の中の出来事を日付とともに完璧に覚えてしまうという状態で、過去に縛られやすく、精神的に疲れやすくなるケースもあります。
これは確かにつらいです。
情報量が多すぎるストレス
また、記憶力が良すぎると、日常のあらゆることを記憶してしまい、情報の整理が難しくなることもあります。
すべてを覚えておく必要はないのに、頭の中が情報でいっぱいになってしまい、逆に集中できない状態になることもあるわけです。
これは、僕にもよくありました。
このような場合は、「情報を忘れること」や「取捨選択する力」も大切になりますね。
記憶力を鍛えるには?今日からできる方法
実践されている記憶トレーニング法
記憶力は先天的なものだけではありません。
トレーニングによって、誰でもある程度は伸ばすことができるといいます。
よく知られているのが「記憶の宮殿(メモリーパレス)」という方法です。
これは、覚えたい情報を「頭の中の建物」に置いていくようなイメージで記憶していくテクニックです。
たとえば、自分の家の玄関や部屋に、それぞれ単語や数字を配置するようにして、順番に思い出すことで長く記憶に残ります。
世界記憶選手権の選手たちも使っている方法で、慣れると誰でも使えるようになります。
僕は昔、多忙な時期にはよくやっていましたが、それなりに効果はありました。
結構負荷がかかりるので、今はまったくやりませんが、効果はありました。
日常生活でできる記憶力アップ習慣
毎日の習慣でも記憶力は向上します。以下のようなポイントが効果的だと感じています。(ChatGPTにたずねてみました)
習慣 | 効果 |
---|---|
質の良い睡眠をとる | 記憶の定着を助ける |
適度な運動 | 脳の血流が良くなり記憶力アップ |
読書や勉強 | 脳を刺激し記憶力が鍛えられる |
バランスの良い食事 | 特に青魚やナッツが脳に良い |
瞑想や深呼吸 | 集中力と記憶力の向上に効果的 |
こうした習慣を取り入れることで、無理なく記憶力を高めることができそうです。
記憶力が活かされる意外な職業とは?
記憶力が強みになる仕事5選
記憶力が良い人は、さまざまな職業でその力を活かすことができます。以下のような仕事ですね。これもChatGPTに教えてもらいました。
- 医師・看護師(膨大な情報を正確に扱う)
- 弁護士(法律や過去の判例を記憶)
- 通訳・翻訳家(多言語を正確に処理)
- 教員(知識を覚えてわかりやすく伝える)
- 将棋や囲碁の棋士(無数のパターンを覚える)
これらの職業では、「正確に覚える力」や「長期的に記憶を保つ力」が求められるのですが、教員であった僕にはまさに実感しています。
でも、なかなかそういうわけにはいかないので、僕はいつもメモ帳やシステム手帳、情報カードなどを持ち歩いていました。
あなたにもチャンスがある!
記憶力は生まれつきだけで決まるものではないといいます。
日々の意識やトレーニング、生活習慣によって伸ばすことができるスキルです。
「自分には関係ない」と思わず、少しずつでも鍛えることで、仕事や勉強、日常生活でも大きな力になります。
「自分はもう若くないから・・」と思わないほうがいいですね。
何歳になっても記憶力を鍛えられますし、60歳を過ぎた僕はそれを実感しています。
僕の私淑する渡部昇一氏は、70歳になっても毎日ラテン語の構文を覚え続けていたそうです。
まとめ
記憶力が異常にいい人には、生まれつきの才能だけでなく、脳の仕組みの理解や情報の整理の仕方、毎日の習慣といった要素が関係しています。
また、記憶力の高さにはメリットもあればデメリットもあるため、バランスが重要です。
自分の記憶力を少しでも高めたい人は、生活習慣を見直したり、記憶トレーニングを取り入れたりすることで、着実に能力を伸ばすことができます。
記憶力は一生の武器になります。今日から少しずつ、意識して鍛えていきましょう!
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