ここ数日、話題になっている動画
メンタリストDaiGoさんのブチ切れ動画です。
NHKが、実名公表を望んでいない遺族がいる中で、全ての被害者の公表に踏み切ったことで、DaiGoさんな心の底から怒って8月27日にYouTubeライブを行った際のアーカイブです。
1週間でなんと500万再生もされています。
普段は早口ながらも冷静に、心理学を駆使した人間の行動に関する様々なテクニックについて解説する動画はとても好きで、わたしはよく見ています。
ですから、DaiGoさんがここまで「ブチ切れて」荒々しい言葉でメディアを批判し、「1000万積まれてもNHKには出ねぇ!」などと言っている場面に驚きました。

何を怒ったのか
DaiGoさんが怒ったのは、「実名報道の公益性という言葉に隠れた、遺族の心に配慮せずに儲けようとするメディアの姿勢」ということです。
「ただでさえこれから長い間重いものを背負っていかねばならず、立ち直るのにも時間がかかる辛い遺族に対して、実名報道により記者が押しかけ、カメラを向けられ、涙を流す顔を写真に撮られてお涙頂戴の記事や番組に仕立て上げられる辛さを味わわせることになる、
そんなことも考えられずに何が公益性だ」と言うことですね。
私のトラウマ
わたしにも経験があります。
ある年、卒業式の取材にテレビが来たのですが、子供達のためにと一生懸命に準備したフロアやステージに、この人たちは土足(文字通り)で上がろうとしました。
儀式を行っていると言う配慮のない服装でもありました。
こう言う人が、「悲しいけれど感動的な卒業式」を撮影しようとしていたのです。
声をかけて、土足でステージに上がろうとすることだけは許してもらいましたが、わたしの中に長く残る報道へのトラウマとなりました。
その後10年くらい経って取材の依頼がありましたが、わたしはとても嫌でした。
しかし、その頃には記者やカメラマンの態度も変わっていて、丁寧な言葉遣いや服装、学校への配慮などが各所に見られ、トラウマは無くなりはしませんが少しは軽減したことを覚えています。
だから、DaiGoさんが憤ることについては経験上よくわかります。
また、こんな経験もあります。もう30年も前の話です。
家事に遭われた方への取材したニュースでした。
その方は煙に巻かれたとかで声を出すのがとても辛そうでした。
その方にマイクを向けて、記者は「当時の様子を教えてください」と言ったのです。
わたしは呆れました。
それまで報道を真実だと思って見ていたのですが、初めて作られたものだと言う見方をするようになりました。
あまりにも酷い取材の様子でした。
良い人の顔をして近づいてくる
DaiGoさんは、今後記者が遺族宅に押しかけ、上のようなことを始めるだろうと言うのです。
この動画に関しては多くの反響を巻き起こしているので、もしかしたら今後、報道の仕方が改められるかもしれません。
ニュースや記事について、多くの人が反感を持ち、否定的なコメントを発するだろうからです。
もしかしたら、取材された遺族自身が報道のあり方について実況したりすることになるかもしらません。
大挙して被災地に押しかけ、地元に迷惑を撒き散らしながら取材をするクルー。
被災地で「うわー大変ですねー」と共感を寄せるだけの記者。
DaiGoさんの言葉では、みんな良い人の顔をして近づいてきて、頭の中はお金のことでいっぱいだという言い方をしていました。
報道のあり方は変わらねばならないかもしれませんね。
テレビや新聞、雑誌という作られたメディアへの信頼は他ならぬ自分たちの手によって大きく落ち、その終焉が迫っている感じがすごくします。
サンジャポへの出演も取り消し
かなり過激な怒りの内容でしたので、DaiGoさんは、今後自分がテレビに出られなくなるだろうと言っていました。
ところが、数日後の動画では、そのテレビ局から連絡が来たという動画をあげていました。
サンジャポのスタッフから連絡があり、番組の中で報道のあり方について話してくれというのです。
このことについて、DaiGoさんは、現場のスタッフたちのレベルでは、良い人もいるのだ、と認めていました。
私も日曜日のサンジャポを楽しみにしていたのですが・・・。
なんと、取りやめになったそうです。上の人からつぶされたとのことです。
現場レベルで一生懸命にしていることを、突然上の人が来て、ポンと潰していく。
そのようなことが多い現場では病んでいく人が多いそうです。わかります。
メディアの業界では、良かれと思って現場が頑張っても、上が潰すことが続くことで、Abemaやネットフィリックスに流れていく例もでてきているとか。
まとめ
500万人の人が関心を持っている動画。
日本の人口が1億として、5%です。
日本人の5%が関心を持っているということで、すでにメディアは、研修などを開いて、被害者の気持ちに寄り添う取材の仕方などを考えているようですね。
どの世界でもそうですが、「悪い人」はいるものです。
でも、「そんな人ばかりじゃない!」と言いたい人も必ずいるのです。
そのような、良識ある人たちの力が、今、信頼を失いかけている巨大なメディアを蘇らせる力になることを願っています。