飲食店無断キャンセル問題について〜知的迷走日記

いつからか、飲食店に予約していた客が予定時刻になっても現れないままという無断キャンセルや、直前にキャンセルされるドタキャンが問題化されるようになりました。

無断キャンセルやドタキャンの中にどんな問題、課題や、解決法が潜んでいるのかと思って調べてみました。

ここでは、無断キャンセル問題ドタキャンも店側になっての損害は同じとの理由で、「無断キャンセル」という言葉に合わせます。

無断キャンセルの問題点は何なのか

店の損害

🍏金額の損害

事前に材料の準備をしていること。

利用されなかった「空間」「時間」にもお金を払っているとこと。

このようなことに対して,1件当たり平均5万~10万の損害が出るとのこと。

🍏他の客の機会損失

予約されていると、他の客が利用できない。

直前ドタキャンならば、偶然きた客などに低下なうできる場合もあるが、無断キャンセルは、時間になっても来ないからといって簡単に他の客を入れるわけにはいかない。

結果的に、空いているのに他の客が利用できないということになる。

🍏泣き寝入り

これほどの損失に対して、泣き寝入りするしかなかったこと。

客の心理

ある調べでは,無断キャンセルの理由としておおまかに次のようなことが挙げられています。

◯ 「とりあえず」予約した,複数予約した,人気店なので予約した

からの・・・・↓

◯ 予約したことを忘れた

◯ 悪天候などで面倒になった

 

理由にならない理由ですね。

 

悪気はないかもしれませんが,ネット上で簡単に予約できるシステムだと,このような気軽な予約をしてしまい,つい忘れてしまうということが起こっているようです。

 

しかし,悪質なものものもあり,「食べてないからいいだろう」とまったく気にかけないような人たちもいるようですね。

 

しかし,次のように,予約の時点で利用契約が成立していると考えられるので,利用料金を支払う債務を負っていることになりますね。

一般的に予約申し込み時に施設の利用契約が成立していると考えます。事業者は施設を利用させる債務を、お客さんは利用料金を支払う債務を、それぞれ負うと考えられます。

債権回収弁護士ナビ

二重利得のリスク

無断キャンセル客からの賠償ができたのはいいが、来なかった分他の客が利用して料金を得た場合、本来の料金の二倍取得したことになる二重取得のリスクがあるそうです。

これは店側の問題。

消費者契約法違反の恐れがあるとのことです。

無断キャンセル防止のための解決法は

事前に払わせる

毎日のように無断キャンセルが発生する,ある鮨屋の例がありました。

ミシュランに掲載される人気店なので,たくさんの外国人も来るのですが,毎日1件は無断キャンセルが発生。

それで前払い制にしたら翌年ミシュランの星が下げられていたという苦悩があったそうです。

事前に払わせるシステムはなかなか難しいようですね。

保証サービスを使う

事前に保険金を積み立てておき、無断キャンセルが出た場合の損失額を受け取るサービスが出てきています。

月々1万円ほどの保険金を払っていると,いざキャンセルで損害賠償が出た場合,補填してくれるんですね。

 

無断キャンセルが出た時の損害は,1店舗当たり平均5万~10万程度だとのことですので,頻度にもよりますが,利用者は少しずつ増えているとのこと。

こういうサービスは出てくるだろうと思っていましたが,すでにサービスを始めてから2年ほどたつ会社もあるようです。

 

「ガルディア」という保証事業会社は,今年中に3万店舗に達する勢いだそうで,それくらい無断キャンセルの客がいるということですね。

 

無断キャンセル客の情報共有

これらの会社には、無断キャンセル客の情報も蓄積されるので、無断キャンセルの履歴がある人の情報を伝えることもできるとのことです。

しかし,キャンセル客の携帯番号を蓄積してデータベース化し,照会の上無断キャンセル歴のある人には前払いをさせるという,いわゆる「ドタキャン防止システム」は,携帯番号から個人の特定ができるということで,個人情報保護法に抵触する恐れがあるとのことです。 (→債権回収弁護士ナビ

難しい問題ですね。

弁護士介入による損害回収

今年になって,弁護士による代理回収のサービスが立ち上がっています。

ノーキャンドットコム

「いきなりのドタキャンに備えませんか」というキャッチフレーズが目に飛び込んできます。

仕組みは,ノーキャンドットコムがキャンセル客から回収するということですね。

手数料は回収額の3割。少し割高かなと思いますが,泣き寝入りすることを考えると7割戻ってくるだけいいですね。

また,これが抑止効果にもなり,未然防止のためにも登録する飲食店が増えているそうです。

まとめ

「お金払ってないからいいじゃない」に潜む想像力の欠如

結局客の意識変革が必要ですね。

 

もう少し時間はかかると思いますが,これだけ顕在化してきていますから,そのうち意識が高くなるのではないでしょうか。

「お客様あってのお店だから,無断キャンセルでも賠償は求めない」という店の言葉もありましたが,気持ちはわかりますが,これでは客が学びませんね。

さまざまな業界や状況で言えることですが、「利用者の方がお金を払っているから偉い」というのは,そろそろ考えを改めていきたいものですね。

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