天神地区に点在する謎の看板「おしチャリ」

特にパルコやソラリア,三越前の大通りの歩道
中央公園から福博出会い橋にかけて中州に通じる道
そのあたりでよく遭遇します。
これはいったい何なんでしょう。
「チャリを押して歩く」だけの意味ではありません
「おしチャリ」の看板には,上の写真のように自転車を押して歩く絵が添えられています。
「なるほど。人通りが多い歩道では自転車に乗らずにおしてね」という意味か,とすぐに分かります。
現在,大通りの車道と歩道との間に,自転車専用レーンが整備され始めていて,天神地区では車の通りが大変多いにもかかわらず,自転車の走行がとてもしやすくなってきています。
特に交差点では,自転車専用レーンの印がそのまま交差点を向こうまで横切ってくれており,車に脅かされることなく安心して向こう側に渡れるようになっています。
だから,歩道を自転車で走行せずにすむところがだんだん増えてきているんです。
とはいえ,まだまだ歩道を通らなければならないところはたくさんあります。
そこで「おしチャリ」の看板で,歩道を自転車に乗って走行せず押して歩くようにアピールしているんですね。
しかし,この看板の意味はそれだけではありません。




「おしチャリ」は博多弁である
「おしチャリ」には,「チャリ=自転車をおしましょう」という意味が込められているのですが,それは同時に「これは博多弁ですよ。」という博多アピールの意味も込められているのです。
なぜ,これが博多弁なんでしょう。
それは,「チャリ」の意味です。
「チャリ」が自転車を表すのは,これは全国版の認識でしょう。
しかし,博多弁では,「動詞」に「チャリ」をつけることによって,「~してあげてよ」「~しておくれよ」という意味になるのです。
「~してあげてよ」の対象を自分にすることで,「~しておくれよ」と頼む意味にもなるんです。
ミニ博多弁講座「~ちゃり」


二人の会話の中で,「鉛筆,貸しちゃり」という時,貸す相手は「私」ですので,「貸しておくれよ」という意味になりますね。






はい。以上のことから,
「おしチャリ」は博多弁で,「おしてあげてね」という意味になるのです。
すごい!
ミニ博多弁講座「~いよ」をつけて意味を強める
はい,「ちゃり」を使えるようになりましたか。
それでは,特別に,「ちゃり」をさらに強める言い方を伝授しましょう。
とても簡単。
「チャリ」に「いよ」をつけるだけです。




はい。「いよ」をつけることによって「頼むからしてよ!お願いだから!」という懇願の意味が込められるのです。
わかりましたか?(←上から)
まとめ
はい。
「おしチャリ」の意味を理解したあなたは,立派な博多ウォーカーになれます。
自信をもって福博においでください。
あ,「福博」というのは「福岡,博多」ですよ。
こちらの人は,福岡と博多を厳然と区別しますのでその点お気をつけて。
「博多の大濠公園」なんていっちゃうと
「ははーん。この人は素人さんだな」とおもわれますからね。
(「警固」は「けご」ですよ。「けいご」と読んじゃうと,ははーんと思われますからね)


編集履歴
2019-6-22 公開
2020-9-24 タイトル等更新