よもやま新聞

【独言】バスに傘を忘れる教師

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もうこれで何度目かしれない。

私はいろんなところに傘を忘れてくる。今日はバスのなかに忘れてきたのだ。店の中でブログの記事を書いているとき、ふと気づいた。

傘がない。

ブロガーである私は,この状況をすぐさま文にしたため始める。

忘れないようにと目の前の取っ手にぶら下げてきたのに、降りる時にはそれが目に入らない。いったいどういうことであろうか。小雨まで降っているというのに、私はバスを降りてからここまで傘もささずに歩いてきたのだ。なぜ気づかないのだ?

バツの悪いことには、その傘の取っ手にはでかでかと私の名前を書いていたのだった。30年も教師をやっているから、これまでに何百人の教え子さんがいる。もっとも長じた方ですでに42,3になる。私の後に乗ってきた人がそのうちの誰かである可能性はないとは言えない。いや、むしろ大いにあるのではないか?

「アレアレ、先生ノ名前ダ。キツト先生ガ置キ忘レタモノニ違ヒナイ、ヨク物忘レヲスル先生ダッタカラナァ」などと、今頃子どもに話して聞かせて大笑いしているのに違いない。

そう考えるといても立ってもいられなくなるが、致し方もない。

こうやって、わたしはもう何人の教え子から笑われているのだろうか。

そんな不安に身をよじらせながら,私はこうしてそれを記事にしている。書いている今も心配で,なんでバスを降りるときに小雨が降っていたのにそれに気づかなかったのだと後悔してもしたりない。

台風

そう思って肩を落としながら店を出ようとしたとき、落し物のところに私の傘がかけてあるのを見つけた。とびついて,傘をもらい受けた。

ひとまず危機を脱した時の,この安堵感,そしてもう心配しなくてもいいという開放感。

私は、教え子さんたちから笑われずに済んだのだった。

やはりちゃんと 店までは傘を運んできたものらしい。そりゃそうだろうな。小雨が降ってたんだから。







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