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【読書】知的鍛錬読書第2弾「うひやまぶみ」

知的迷走日記保管庫

古今和歌集と新古今和歌集読了のあと・・・

1月に新古今和歌集と古今和歌集を一年かけて読み終えた後、次はどうしようかといろいろと考えました。別の版でもう一度読み直すのも魅力的だし、他の分野にも広げてみたいし。

ここで読み続けてきた古今集、新古今集は、味わう楽しみというものもありますが、それ以上に私の知的鍛錬と位置付けて行ってきた読書です。

そのために、食堂の私の席の後ろの棚に置いておき、食事が終わるとすっと取り出してお茶を飲みながらしばし古今集の世界に思いをはせる、という継続をしてきました。だから、読み味わう楽しさを得るときもあるけれども、多くは自分に課した行動目標であったのです。すなわち、たすくまで「知的鍛錬読者10分間」と名前を与えられて毎日リピートされているタスクです。

忙しいときにも、気分が乗らないときにも、面白いなんて全く思わないときにも、たんたんと鍛錬のために続ける知的鍛錬のための読書。そういう位置付けでした。

知的鍛錬読書とは

知的鍛錬読書とは、花村太郎著「知的トレーニングの技術」から発想を得たものです。自分のインプット能力を高めるために行う鍛錬としての読書のことを言います。

知的トレーニングの技術〔完全独習版〕 (ちくま学芸文庫)

和歌集を一通り読んでおくことで、日本の古典に燦然と光り輝く様々な和歌集を味わうために,読もうとする気持ちの前に立ちはだかるハードルを下げることができます。また、古語への理解が進むので、中世以前の本の膨大な森に分け入るチャンスが開かれます。

そんなに簡単なものでは無いけれど、毎日鍛錬することで、インプットの量や質が高まり、これまでには思いもよらなかったカテゴリーの本を味わうことが期待できます。

そこで、読み味わう読書ではない、鍛錬のための読書を始めることにしました。それが知的鍛錬読書です。気分が乗らなくても淡々とやるのですから、習慣化しなくてはなりません。不断に適度にこれを行うための私にとっての効果的な時間が10分間だと考え、たすくまに登録しました。また、できない障壁を取り除くため、いつも同じ場所に同じ状況下でその本を使えるようにしました。それが、食後、後ろの棚とあう時間と本の置き場所です。

知的鍛錬読書第2弾の選定

たった10分とはいえ、気分が乗らないときにも継続するのは骨の折れることではあります。しかし、その10分の積み重ねで、1年経つと、古今和歌集と新古今和歌集を読破できるというのも事実で、これは自信につながります。

したがって、今後どのようにするかを考えるにあたって、この知的鍛錬を続けるという視点は堅持しようと思いました。

かといって、全く面白みの無いことをするのももったい無いです。

そう考えて、ちょっとは興味のあるものを読んでみようと思い,依然買い置いておいたドナルドキーン著作集を1巻から読み始め,しばらく読んでいました。とても楽しくて面白い!

ただ残念なことに量が膨大。一冊の幅が5センチもするような、中身もびっしりの本が5巻もあるのです。これを10分間の知的鍛錬読書でやると,ちょっと何年かかるかわからないと思いました。少なくとも食後の10分間を知的鍛錬のために読むための本ではないと結論付けました。やはりこれは当初の目的通り,将来,仕事をリタイアしてからの楽しみで読む本としてもうしばらく書棚に置いておくことにしました。

さて,それならどうしよう。

そこでここ数日迷った結果、比較的分量の少ない古典的なものをたくさん読んでみようという結論に達した。

たとえば、以前から読んでみたかった本居宣長の「うひやまぶみ」であるとか、途中で放ってある二宮翁夜話だとか。「奥の細道」だとか。

「奥の細道」は10年ほど前に毎晩寝る前に読み続けていました。それなりに面白かったのだが、面白みが感じられないときもあります。当時は知的鍛錬読書ではなく,知的な楽しみを味わうためという目的で読んでいたものだったので、楽しくなくなったら無理に読むのも時間がもったい無いと思って放り出してそのままになっていました。読破直前だったのでそのままにしているのももったいない。これも、知的な鍛錬として今読めば、面白くあろうとなかろうと読むので、程よい鍛錬になるかもしれない。そんなことも思いました。

このように,近世以前のそういうものを取っ替え引っ替え読んでいくうちに、いつのまにか原文ですらすらと読めるようになる時が来るかもしれない。

そこで近世以前の古典への挑戦という形で始めることにしました。

一晩、まずは何から読み始めるか決めようとワクワクして選んだ結果,本居宣長の「うひやまぶみ」に決定。Amazonで注文したらプライム会員だったものですから1日で手元に届きました。

それが2月の10日。

以来,10日たちますが,知的鍛錬読書第2弾としてここのところは毎晩楽しく,(楽しくない時も)たんたんと読み進めています。

 

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