カメラ

【写真】ビデオからの静止画切り出し20年の私的歴史

更新日:

前回の記事で、動画からの静止画切り出しという方法を手に入れて面白いというようなことを書いています。

FZ1000の4Kフォトでメジロを撮る | 知的生活ネットワーク
普通の写真ではなかなか撮れないし、撮ろうとも思わないカットですが、動画で撮って切り出す、という方法を手に入れるとこんなことがしたくなるし、こういう写真も撮れるということですね。 ...
普通の写真ではなかなか撮れないし、撮ろうとも思わないカットですが、動画で撮って切り出す、という方法を手に入れるとこんなことがしたくなるし、こういう写真も撮れるということですね。

でも,実のところ,ビデオからの静止画切り出しなんていうものは、1994年からやってました。

私にとってビデオからの静止画切り出しは20年間の歴史があるので,今更ものめずらしいわけではありません。

しかし,今回の4Kフォトは違います。格が違うのです。

・・それで,これまでの静止画切り出しの私的歴史についてのお話です。

それは1994年に始まった

1994年。

当時はWindows3.1か出た頃で、私も含め周りがどんどんいわゆるDOS/V互換機というWindowsが走るPCに切り替え始めていた頃です。

それまではメインメモリが1メガ(!)もないPC9801を80メガ(!)の大容量(!)HDDをつないで使っていました。

それがある日突然メインメモリ16メガ(!)、520メガ(!)内蔵HDDのマシンに変わり、それまで16色表示ですごいといっていたのが1600万色のフルカラーに変わったわけですから、それはもう超のつくようなイノベーションだったわけです。

だからもう、これからは何でもできるんだ、というわくわくしながらPC屋さん回りをしてました。

そこで見つけたのが、「これをつけたらなんとPCでテレビが見られるよ」というボード。

当時のPCには様々な規格の拡張スロットがあり、3Dをヌルヌルに動かせるとか,音をならせるとか、ジョイスティックを繋げられるようになるとか,そういった機能拡張かできたのですが、このボードもその1つでした。価格は10万くらいしたのですが、なんでもなできるんだからなんでもしなきゃと思ってすぐに買い込み、取り付けました。

PCの画面に番組や動画が映るというのは実に驚くべきことでしたし、ついにこんな時代になったのかと驚愕しました。特別なラボでの話でなく,個人のプライベートなパソコンでそんなことができるようになるなんて。もっとずっと未来の話だと思っていました。

イノベーションが可能にした新鮮な感動でした。

当時のモニターがいわゆるVGAで、640×480。今のモニターの1/4程度の広さしかないのですが、その画面のさらに1/4の320×240という小さなWindowにテレビや動画がうつるのです。ここ!というところでコピーボタンを押すと画面がキャプチャされ、あとはWordなどに貼り付けてその画像を使うことができたわけです。

小さな小さな画像でした。

aus

1994年当時のテレビ画面のキャプチャ。当時オーストラリアに住んでいたので,オーストラリアの番組から。両手の指でオーストラリアをつくっているのがおもしろくてキャプチャしたもの。ハートよりも20年も前にこういうのがあった。

でも考えてみてください。

当時、写真をWordの画面に貼るための方法は、写真をスキャナでスキャンするしかなかったのです。

デジカメなんてものはまだ、2年ほど先の話、それすら35万画素でしたけど。スキャナーなんで300dpiのものが10万を超えていた時代です。一般の人がWordに写真を貼るなんてことはできなかったのです。

私たちがやっていた方法は、せいぜいこの辺りに写真というスペースを作っておいて印刷し,後から写真をコピーしたものを切り取って貼る、ということくらいでした。それが編集上で写真を貼れるようになった。これはすごいことでした。

1995

ビデオを見ながら,コピーボタンを押してキャプチャした当時の画像。 こんな画像でも,ワードに貼ればすごい表現力になった。

もうその印刷画面を見た同僚は「なんで初めから画像が印刷されてるんだ?どんな技をつかったんだ?」みたいな顔で驚きまくってましたから、イノベーションの波に乗ってきた者としたら、「こんなこと当然さ」みたいな、今でいうドヤ顔をしまくっていたと思います。また35歳くらいてますからね。

当時デジタルの写真自体を鑑賞するような仕組みはありません。そもそもデジタルの写真という概念自体がありません。写真はフィルムカメラで撮って現像してもらって初めて見ることができたものです。

PCで見ようにも,フルカラーのWindowsノートなんてものはまだ誰も見たことがない時代。ハードディスクだって「メガ」の時代です。そんな写真などを入れて持ち運ぶ余裕はありません。つまりキャプチャした写真の使い道は,ワードに貼ることしかないといっても過言ではありませんでした。だから、320×240というような小さなキャプチャサイズでも、ほぼ唯一の用途であるWordに貼り付けて印刷する、ということにおいてはなんの不足もなかったのです。

その後、109万画素という当時としては超高解像度のデジカメを買う1998年の春まで、4年間もこのボード形式での動画キャプチャシステムを使い続けてきました。(途中で一度買い換えたのです)

ビデオ編集の導入で迎えた動画からの35万画素画像(720×480)キャプチャ時代

デジカメを買ってからはそれが写真のデジタル化に取って代わりましたが、新しい動画キャプチャの方法を手に入れるのはその年の夏のこと。

1987年から使い続けてきたアナロビデオカメラを!ようやくデジタルビデオに変えてからです。

まだSDカードなどの外部記憶装置はありませんので、静止画切り出しのような機能はついていません。

しかし、時代は新たなイノベーションに突入。動画自体をPCにキャプチャできるようになっていました。いわゆる動画編集です。

1秒間に24コマという画像をコマ落ちなくPCに取り込むわけです。だから当時としてはものすごいスペックの拡張が必要でした。

まず、コマ落ちなく取り込むためには高速で回転するHDDが必要。6ギガのもので6万くらいしました。また、そのファイルをPCに転送するための高速な拡張ボードも必要でした。これも6万くらい。そして動画編集のためのソフトが必要でした。私はAdobeのpremiereを、買いました。8万くらいしました。

かくして、私は20万近い出費をすることで、ついに動画自体をPCに取り込み、編集してタイトルなどを入れ、ビデオ作品として書き出す手段を手に入れたのでした。(その2年後くらいには,Premier以外はほぼ標準でPCについてくる機能になりましたが・・・)

そして同時に,それは720×480という大解像度の画像を一枚一枚動画から静止画としてキャプチャできるようになったことも意味していました。320×240から一気に4倍です。

また,取り込みの手法も大きく変わりました。

動画をすべてとりこんでいるのですから,一コマ一コマPCのほうから選ぶことができるようになっていたのです。

1988

1998年にDVで撮影したもの。

動きの速いものを,ここぞというタイミングで取り込むことができるようになったのです。

体育の授業で,逆上がりができるようになった瞬間,とびばこがとべるようになった瞬間などを,ビデオカメラをまわしておいて後から写真にすることができるようになりました。

当時のデジカメはシャッターボタンを押してから画像が取り込まれるまでにタイムラグがあったので,撮ったあと見てみたら,飛んでしまった後の足の先だけが見えてるなんてことがよくあったんですが,ビデオなら瞬間を切り取れます。

もちろん,デジタル動画以前の,アナログキャプチャ時代の頃もできていたのですが「ここぞ!」という瞬間にコピーボタンをおさなければならないため,ビデオカメラのほうでなんども再生巻き戻しを繰り返さなければならず,面倒くさくてやめてしまいました。

デジタル編集だからこそできる一瞬のキャプチャができるようになったのです。

ハイビジョン時代に入り一気に200万画素(1920×1080)キャプチャ時代へ!

2007年頃には,ハイビジョンが撮れるデジタルカメラが10万を切ってきました。

そこで私も導入し,35万画素から一気に1920×1080という200万画素時代へと突入します。

このくらいになると,ワードやパワーポイントへの貼り付けだけでなく,キャプチャした画像そのものをA4でプリントしても見劣りがしなくなりますので,理科の実験のしかたを事前に撮影しておき,途中の様子をキャプチャしたものをA4に印刷して,黒板に手順や注意点を黒板に貼っていました。

この時代が8年続きます。

その間,いつのまにかスマホでもハイビジョンが撮れるようになり,静止画書き出しのためのアプリも出ていて,iMovie やPremierなど,スマホの中でハイビジョン動画編集ができてしまう時代に入っていました。

IMG_4095.MOV_20160130_182417.183

iPhone4S。動画からのキャプチャ。なんてきれい

虫が飛ぶ様子をスマホで撮り,それを教室で見せつつ,画像を200万画素で切り出して,資料として教室に貼る。

 

そんなことができるような時代になりました。

私が,20万も出費して初めてDV動画をPCに取り込んでビデオ編集したり,静止画をキャプチャしたりすることができるしくみをつくったのに,今は手元のスマホでそれ以上のことがいとも簡単にできてしまいます。

 

そして時代はいつしか4Kへと移り変わります。

4Kフォト800万画素(3504×2336)の意味

そして,今回の4Kフォトの静止画800万画素切り出しです。

800万画素といったらA3への引き伸ばしにも耐える解像度です。

iPhone6のカメラの解像度です。

それが動画から切り出せるのです。

ビデオとしてとった画像の一部が,写真として使える品質になってしまった。今回のイノベーション「4Kフォトからの800万画素静止画切り出し」というのはそういう意味があります。

これまで20年間私が行ってきた静止画切り出しとは格が違うのです。

また,解像度の大きさだけではありません。

シャッタースピードをあげることで,写真では無理な高速で動く物体の静止画も「止め」の画像できれいにきりだすことができます。

下の画像は,クリックするとFlickrに飛びます。大きな写真で見てください。

読み込みまでしばらく荒い画像ですが読み込まれたあとは,クリックして拡大してください。

FZ1000 4KPhoto

近くの池で。シャッタースピードを1/2000にして撮影。羽毛のながれまできれいに止めることができている


<a title="FZ1000 4KPhoto" href="https://www.flickr.com/photos/lyui/24336631299/in/datetaken/" data-flickr-embed="true">FZ1000 4KPhoto

FZ1000 4KPhoto

羽毛もだけど,水滴がきれいに止めになっている。1/2000


ビデオは本来,網膜上でスムーズに動くように感じられるよう,わざとブレをつくっているので,切り出すと「止め」の映像を得られにくいのですが,4Kフォトでは,「止め」が得られやすいように撮ることができます。

さらに,写真としての質。

大きい,止めだけなら,単なる静止画切り出し以上のものではありませんが,写真としての鑑賞に堪えうる画像が得られます。それはセンサーであったり,レンズであったり,さまざまな技術改良のおかげだと思いますが,すくなくともこれまでのハイビジョン時代の静止画の比ではありません。

まとめ

今回の4Kフォトによる静止画切り出しのことを述べようとしたら,どうしてもその前段のハイビジョン,その前段のDV時代,そしてさらに以前のVGA時代にまでさかのぼらなくては落ち着かなくなり,私的歴史を述べました。

「へええええ」と思っていただければ幸いです。







メルマガ「知的迷走通信」

登録

「知的ジタバタ日記」「あなたの背中をおすトピック」「Lyustyleの目からウロコ」など,週3~4回,朝7時に発信します。
皆さんと一緒に楽しく成長できたらと思っています。

lyustyle
無料です。解除も自由です。下のリンクよりご登録ください。Lyustyleの設置した安全なページです。


登録するとすぐに第1回目のメールが届き,その後,3回ベーシックコンテンツが届きます。

Lyustyleメルマガ「知的迷走通信」

Lyustyleの本

kindleで読める電子書籍を書いています。2017年6月現在2冊の本を出しています。


 


現在,教育ちゃんねるで連載している記事から,3冊目の本を出版予定です。


 



よろしければ、購読の登録をしていただければ幸いです。


follow us in feedly

にほんブログ村 PC家電ブログ デジモノ・ガジェットへ

にほんブログ村


-カメラ
-, , ,

Copyright© 知的生活ネットワーク , 2017 All Rights Reserved.