03 生産する 05 セルフ・パブリッシング Evernote

【お話】Evernote先生 江波野徹の一日〜第6話 2時間目図画工作科

更新日:

2時間目は図画工作科だ。図工、図工といっている。

今日は工作をすることになっている。

図工の授業中、徹は教室内を歩きながら子どもたちが一心不乱につくっている手元と表情をFastever snapで撮影する。子どもたちがいかに工夫しながらつくっているのか、その過程をきろくするためだ。

ただ撮影するのではない。

実況放送をするのだ。

Soundeverというアプリを起動し、「レコード」というボタンを押す。するとEvernoteがボイスレコーダになる。

 

「おお!船だね。シンタロー君は船をつくっています。え?海賊船。海賊船なんだそうですよ。ちょうど舳先を合わせて止めているところですね。ほほう。セロテープじゃなくて、紐でむすんでつなぎあわせましたね。きっとそっちの方が海賊船の船にぴったりするからでしょう!」

停止ボタンを押し、すばやくFastever snap に切り替えてシャッターを切る。これで、今の声とシンタローの指先の写真とがEvernoteに保存される。

シンタローは「そう!わかってくれたか!」というようなにやっとした顔をして写真に顔を向ける。

時には「ちがうよ。ただセロテープが切れただけだよ。ひもがあったんでとりあえずむすんでみた。でもそういえばセロテープよりいいかも・・」というような対話に発展することもある。

 

言葉をかけながら写真を撮ると、それが子どもにとっては何よりの評価になる。その途中途中の評価と記録が大事なのだ。

Fastever snapは写真を撮ったとたんにEvernoteに即座に保存される。あとからPCで開いてその子の名前のタグをつけ、声掛けをした内容を書き加えておけば、その子の図工の表現の記録ができあがる。

Soudeverも、停止ボタンを押すと同時に声をEvernoteに保存してくれるから、写真と声がとなり合わせのノートとしてEvernoteに保存される。2つのノートを選択肢て「マージ」すれば、写真と音がほぞんされた 1つのノートになる。

こうしておくと、その子どもが、どんな試行錯誤をしながらその作品をつくっていったのかがわかる。見た目は悪くても、あれこれ頭を働かせながらつくったことが、同時に保存された声からもわかるのだ。できあがった作品のできばえだけで「よい」とか「ふつう」といった評価をつけてしまうことがなくなる。

 

だれかが後ろからつんつんと背中をつつく。

振り向くと、ちょうどヨーコの席だった。何か見て欲しいようだ。

見ると、コーヒーミルクのカップを持っている。よく見てみるとカップの外周の一部が切り取られている。どうも椅子に見える。

徹はさっそくSoudeverを起動し、録音ボタンを押した。

「ほお。ヨーコさんはミルクカップをきりとっていますね。これはきっと椅子なんでしょうね?」

するとヨーコはカップをくるっと裏返してさかさまにすると、人形の頭にかぶせた。

「あっ!これは驚いた!なんと椅子だと思っていたカップは人形の帽子なのでした!すごい工夫です!ミルクカップから帽子が出来ました!」

ヨーコはにこにこしている。今度はあたったようだ。

よく工夫したなあ、きっと昨日からいろいろと考えていたんだろうなあと思いながら、徹はSoundeverの停止ボタンを押し、Fastever snap のシャッターを切った。

ヨーコの工夫はこれでしっかりと保存された。

 

授業のおわりに、iPhoneをモニターにつなぎ、今日の子どもたちの工作つくりの様子を、その時の実況放送を再生しながら振り返った。

みんな「やった・・・」という達成感できらきらとした目をしながらモニターを見つめている。

 


第6話は図工のお勉強です。

図工というと、うまい絵がかけたとか、上手にできた、など、できた作品の善し悪しのみでよさが語られがちですが、実は、その過程でどれだけ工夫したかということが大事なんです。

一心不乱に工夫し、あれこれやるなかで気持ちが解放されていき、その先にある「できたー!」という満足感、達成感を繰り返していくことで次第にうまくなるし、その結果情操を豊かにする、というのが図工の大事なところなんです。

だから、図工の時間に絵や粘土をやらせている間にテストのまるつけや作文の添削をし、時間がおわると「できたねー?」といいながらできた作品にAやBをつけていく、というような教科ではないんですね。子どもが熱心にあれこれ試行錯誤しているところをしっかり見ておいて、応援したり、助けたりしないといけないんです。

そういうところにEvernoteが使えるよ!という提案をしました。

これは、Evernoteがまだない時代、わたしがデジカメとビデオをつかいながら実際にやっていた手法です。なかの実況放送も当時、実際に行われた子どもとのやりとりがもとになっています。

 







メルマガ「知的迷走通信」

登録

「知的ジタバタ日記」「あなたの背中をおすトピック」「Lyustyleの目からウロコ」など,週3~4回,朝7時に発信します。
皆さんと一緒に楽しく成長できたらと思っています。

lyustyle
無料です。解除も自由です。下のリンクよりご登録ください。Lyustyleの設置した安全なページです。


登録するとすぐに第1回目のメールが届き,その後,3回ベーシックコンテンツが届きます。

Lyustyleメルマガ「知的迷走通信」

Lyustyleの本

kindleで読める電子書籍を書いています。2017年6月現在2冊の本を出しています。


 


現在,教育ちゃんねるで連載している記事から,3冊目の本を出版予定です。


 



よろしければ、購読の登録をしていただければ幸いです。


follow us in feedly

にほんブログ村 PC家電ブログ デジモノ・ガジェットへ

にほんブログ村


-03 生産する, 05 セルフ・パブリッシング, Evernote
-, ,

Copyright© 知的生活ネットワーク , 2017 All Rights Reserved.