世間では、今だに「学校の夏休み中は先生たちも休み」と思い込んでいる人がいて、業者さんなどから「今度、施設の点検にきたいのですが、学校はあいていますか?」などという電話がかかってきます。
「ずっといますよ」というと「先生たちも夏休みだと思ってました」というお返事。
こういうことがもう何年も繰り返されてきました。
公務員である以上、子どもが夏休みであろうとなかろうと、教師は勤務なのですが、なかなかわかってもらえません。
「先生たちは夏休みがあっていいなあ」などと今だにいわれます。
いったいこの誤解はどこから生まれたのでしょうか。
教師の夏休みとは・・・
いわゆる夏季特休という特別休暇が、本市では年次休暇とは別に6日間とることができます。
これがいわゆる「夏休み」でほかの公務員や一般企業などにも似たような休みがあると思います。
また、勤続10年、20年、30年に達した教師は「長期勤続休暇」としてさらに連続3日取得することができます。夏季特休6日と長期勤続休暇日、これを、土日と合わせると10数日の連続した休みをとることができるので、こういう人一部の人たちを見て「夏休み中は教師も夏休みだ」と思われているのかもしれませんね。
さて、夏季特休6日は、だいたいの教師がお盆の週にとりますので8月10日頃から8月15、6日あたりには、学校はほとんどの教師がきていないという週になります。この1週間は「夏休み」といっていいかもしれません。もちろん勤務日ですからだれかは必ず職員室で執務をしているようになっています。また管理職の一人は必ずいるという学校も多いですので、学校がしまってしまう、ということはありません。
さらに誤解を生んだ要因とは
確かに2、30年前は、修行式翌日から学校ががらんとしている、というような時期がありました。
わたしたちも、若い頃は夏季特休とは別に休みを何日もとって県外の研修に言ったり、旅行をしたりした覚えがあります。
これはいったい何かというと、「公休」というものだったのです。
世間で週休二日がはじまっても、学校現場は長く週6日制が続きました。土曜日まで授業があったのです。
そこで、世間とバランスをとるために、普段とれない土曜日の休みの分を、子供が休みの夏休みにまとめてとってもよいことになっていました。これが「公休」と呼ばれる休みでした。
これが年間13日ほどあったため、教師たちはその休みを夏休みにまとめてとっていたのです。授業のある学期中はとれませんからね。
これがはたからみると、教師が子供と一緒に夏休みを満喫しているというように見えたのでしょう。
しかし、学校現場が週5日制となり、土日休業となった2004年以降、教師の「公休」はなくなり、夏休みでも普通に8時半から17時までの勤務になったのです。
そしてそうなってからすでに10年が経過しました。
毎朝、職員朝礼をして、清掃をしてから、研修や作業、事務の時間に入っていくのです。
個人的には「公休復活!」
さて、最後に個人の願望を述べます。
「また、土曜授業を復活して!そして昔のように公休として、夏休みにまとめ取りさせて!」
「でも、土曜授業を復活させても決して授業字数をふやしたらだめよ。教師が準備不足におちいり、授業の質が低下するから」
それではまた明日!