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きたか!「全公立校で土曜授業目指す…文科省が補助制度」 8月の下書きより

更新日:

以下の文は、8月に全公立校で土曜授業目指す…文科省が補助制度 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).という記事が出た時に書いていたものですが、しばらく様子を見ようと思って下書きのままにしていたものです。(現在、すでにリンク先はありません)

ところが11月の末に土曜授業を行うための法改正が行われ、現実味を帯びてきましたので、考えるところを公開することにしました。

8月にニュースで流れた時の内容ですので、下記の補助制度など現時点では少し違ってきているところもあると思いますが、もとになる考え方は同じだと思います。

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文部科学省が来年度から、小中高校生らの学力向上に向け、土曜授業を行う公立校への補助制度を設ける方針を決めたそうだ。

目的があいまい

文部科学省は来年度から、小中高校生らの学力向上に向け

学力向上に向けて、土曜授業を行う公立校への補助制度を設ける方針で、

「地域と学校のつながりをより強めること狙う」

という。

 

すでにここで、「学力向上」なのか、「地域と学校とのつながり」なのか目的がぶれている。

だから、「想定される授業内容」にあげられているような妥協の産物としかいいようのない例が示される。

 

これが「学力向上」に結びつくというのかな。

「幅広い学力向上」?

 

「幅広い」とは?

 

毎月1回、こんなことが課せられる。

地域の会社員や公務員らに土曜日に学校に来てもらって、体験活動といった総合的な学習を行うことなどを想定。英語や補習的な学習も行い、幅広い学力向上にもつなげる

簡単に言うが、

  • それを発掘し、
  • コーディネートし、
  • 来ていただき、
  • よい授業をしていただき、
  • 謝礼金を払い、
  • 気持よく帰っていただく

という一連の事業を、公立学校で毎月1回課せられることになる。

特に「コーディネート」が大変だと思う。

人材を学校と結ぶコーディネーター役や、講師への謝金と教材費などの3分の1を補助する。

とあるが、コーディネーター役とは、いつ、どの学年学級で、どんな学習内容を、どのように・・ということを詰めていく人だ。

 

これを学校以外の人にさせて謝礼金を払う?

普通に考えて、わからない。

だいたい学年主任や総合・英語などの係、教頭などが行うはずだ。当然謝礼などを受け取ることはできない。

 

そして、毎回のことながらお金がからむと、そのための提出書類がやまほど出てくる。

今後、それらの処理を学校はずっとしていかなければならない?

 

そして、事業として行っている以上、かならずその効果を調べるための「調査」が必ず来るのだ。

 

人件費や休日確保の課題は本当に解決できる?

地域の人材を講師にすることで、教員の人件費や休日確保などの課題も解決できるという。

どのような仕組みで、教員の人件費や休日確保の課題を解決するというの?

毎月1回、その日は教師は休日で、地域の講師が学校に来て授業をする・・・というイメージ?

よくわからない。

 

解決にならない机上の解決となりそうな気がする。

 

休日確保とはいっても、自分のクラスの授業を、自分が休んで地域講師に任せられるのか?結局、担任は出てこざるを得ないのではないのか?

 

また、養護教諭や事務、校長、教頭などの管理職が出勤しなくていいわけではない。地域から講師がくるなら、必ず管理職は出勤しなくてはならない。それはどうする?

 

補助制度などいらないから、学校にまかせて

  • 「地域とのつながり」は目的からはずして、「学力向上」だけにする。
  • そして地域講師を募るのではなく、普通に教師が出勤して授業を行う。
  • その分、夏休みに振り替えて休みを取らせる。(10年前までのように)

 

これで何も問題ないはずだが。

謝礼や教材費などいらない。どうせ3分の1だし。

それらの書類作りは結局学校現場に負わされるわけだし。

 

こうやって地域講師を招いたお陰で「学力も向上しました!」「地域とのつながりもできました!」ということになれば、それらの仕事にも意味があるけど、

 

そうでない場合、一旦始まった事業というのはまずやめられないので、あとは機械的にこなしていくしかない。

 

そんなことしないで、自前で学力向上のために教師が頑張って、休みは夏に取る、というのが一番自然でいいではないか。

現場に任せてほしい。学力向上のための土曜授業ならいっしょうけんめいやる。(でも授業時数は絶対増やしたらだめ!)

20億円もつかわなくてすむじゃないか。

 

どうしてこのような無理を考えだすのだろうか。

いったい、何と妥協しているというのだろうか。

 

 

ちょっとした追記

予算がついたのだからといって、こちらが「すでに無償でしていただいているのでお金はいらない」というのにそれがゆるされず、無理やり有償の講師を見つけて謝礼金を払わされるようになるのが一番困るんですよね。

 

予算措置がなくなって、後は学校でどうにかしなさいということになって、有償講師にお金が払えなくなったとき、また無償で来てください、ということにはならない。元にはもどれないんですよ。

 

これをわれわれは「はしごをはずされた」という。

 

よくあるんです。

 

引用元: 全公立校で土曜授業目指す…文科省が補助制度 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).

 

 







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